プチ改造車の予備検査をやってみた。注意点などを忘れないうちにメモ。
もくじ
- はじめに(制度説明)
- 検査前に点検する
- 再検査の対応
- 無事通過し帰宅
通常ラインには並べなかった
はじめに(制度説明)
ネット上では予備検査について勘違いしている人や記述がけっこう多い。制度の説明をしとこう。
予備検査とは
車検制度の手続きの一つであり、車検の前に調整しに行くいわゆる「テスター屋」のことではない。
合格すると予備車検証が交付される。交付を受けた自動車は、検査(いわゆる車検)を合格しているとみなされる。これを提示することにより、日本全国どこの陸運局でも検査なしで登録できる。有効期限3か月。
手続きは通常の新規検査と変わらないけど、抹消状態のクルマに対して、各種税金等を全く支払わずに車検だけできることが特徴。
車検場の検査ラインとは
あくまで検査をするところ(自動車検査独立行政法人)であって、車検証はここで発行されない。
ここで出るのは記入済みの自動車検査票。
予備検査の場合、ここだけを使うイメージ。極端に言うと検査だけして帰る感じ(予備検査の申請等は別途必要)。
なお、軽自動車の検査は軽自動車検査協会の管轄だから、軽自動車の検査(2輪を除く)はココではできない。
陸運局(運輸支局)
ぶっちゃけ単なる役所。国の出先機関。場所によっては海運業や運送業の許認可窓口も併設されていたりする。
しかし、ほとんどの人は車検にやって来るので、大多数の人は、陸運支局=車検場だと思っている。
前述のとおり、車検場は隣の独立行政法人であって陸運局は市役所のような事務作業を行うところである。
継続検査と新規検査
継続検査は登録してある自動車向け。
新規検査は登録してない自動車向け。(抹消済み中古車等)
ここで、大きな勘違いをしている方が非常に多い。(というか公式にあまり言わないから俺も昔は勘違いしてた)
新規検査より継続検査の方がなぜか圧倒的に運用が緩い。(基準が緩いわけではないはず)
継続検査の場合、サイズ変更などが軽微であれば、車高調を組もうが、ロールケージ組もうがフルエアロだろうが、大抵通る。
しかし、新規検査は抹消書類の記載事項と同一であることを求められるため、外装に影響を及ぼすパーツはほぼ問答無用で記載変更になる。
すなわち継続検査で素通りしていた自動車でも、一度抹消手続きをすると、再度登録する際の新規検査では変更申請が必要になるのだ。
しかも、ソレっぽい車だけ。
フツーの車はスルーされることも多い。裁量権とかいうやつなのかどうなのか知らんけど、言われたら専用ラインに入るしかない。(今回は書類を出した時点で即言われた)
また、最近は3次元画像処理機が導入されている。純正ぽいからバレないだろうと、フェンダーやバンパーを変更した場合、あっさり5ナンバーから3ナンバーになってしまう可能性も十分あるので注意が必要。
特にロールケージのため車重1500kgを超えることには最も注意が必要である。
更に、申請者と一緒に?全方向から写真撮影される。だから、車検を取った後にゴテゴテのエアロを組み、オマーリサンに捕まった時、昔のように「最初から着いてた」という言い訳はもはや全く通じない。
ネット上にたまに生息している20世紀の感覚でモノを言うチョイ悪オヤジの情報を鵜呑みにしてはいけない。
検査前に点検する
点検の結果、事前に通らないかなーとちょっとでも思った個所は以下のとおり
テールライト割れ
補修済、ちょっと暗いが大丈夫だろう
車高
ダウン量を2号様式で申請すればいいかな、と
ブリッ○スーパーサウンドブローオフバルブ大気解放
撤去
カーボンボンネット
純正併用で固定されているのでスルーだろう
デフューザー
撤去
リヤウイング鉄土台
無視、突起が範囲内
片側だけのフォグ
撤去
エキゾーストコントロールバルブ
車検には関係ないだろう
フルバケットシート
背面クッション加工追加でいける
字光式ナンバー土台
撤去と配線純正戻し
爆音マフラー
規制前車は103デシベルだから、かなりの音量でも通る。無視。
再検査の対応
実際に持ち込んでみてダメ出しくらったところ
ヘッドライト光量不足と光軸がNG
実はこの車は前オーナーが、とある陸運局で車検を取った直後にほぼそのまま抹消登録したもの。だから、この辺は無調整で通るはず・・・だけど、なぜか落ちる。
検査員に、「光量は11000カンデラで足りないけど光軸は問題ないよ」
と言われたのでバルブをチェック。すると、「ウルトラスパーク激白色11000ケルビン!!」みたいな田舎ヤンキーがド○キで買うようなゴミ商品がついていたので、純正に交換。
これでクリアかと思われた・・・が、二回目は光軸で落ちる。さっき通ってたのに・・・。
バルブ交換でライト外すとき光軸狂ったか・・・慎重に作業したから大丈夫だと思ったのが甘かった。
恐るべしリトラ。どうにもならんから、テスター屋に行き調整。三回目でクリア。なお、リトラのクルマはテスター屋を出たら検査完了まで決して開け閉めしてはいけない。
というか、リトラの光軸なんて検査しても無駄だろ・・・車検制度で俺が思う、2大意味不明ポイントは間違いなく、コレとロータリー車の排ガス。
フロントブレーキの左右差が大きくNG
FRのため、小細工もできない。キャリパーを外しピストンをフルストロークさせてみるが異常なし。
パッドを左右1枚づつ入れ替え、その辺の道路でフルブレーキを繰り返しアタリをつけ、タイヤエアを限界まで落として検査ローラーに食い込ませることでクリア。
バケットシートの背面加工
取れそう、ということの注意を受ける。思いっきりシートの外張りに挟んだから、普通は取れないと思うが・・・固定されていないため、検査官は微妙な感じだった。
一昔前みたいにプチプチ+ガムテでは確実に通らないと思う。今後は注意が必要。
同じく、昔ロールケージの露出部にティッシュ丸めてガムテ張って通した事があったけど、まぁ今は無理だろう。
無事通過し帰宅
53年規制は、もはやザルなので他は問題なく通過。ナンバーがアルファベットになってる、車検証みたいな紙(予備検査証)もらって帰った。
いやー、古い車は大変だわぁ・・・