走行15万kmに近づいてきたマイバイク。
さすがに各部のガタがヤバイ。
特にホイールベアリングがヤバイ。Fはディスク側が、Rは全てが・・・明らかにゴロゴロ感を感じる・・・まぁ、前回のタイヤ交換で解ってはいたけど・・・放置してた。
キリ無いから。。
しかしさすがにヤバいなぁ・・・てことで、交換してみた。
当然DIYで。
もくじ
- ホイールベアリングの型番と適合について
- 必要な工具について
- フロント交換作業
- リヤ交換作業
- 所感&結果
ホイールベアリングの型番と適合について
ヤマハトリッカー(車体タイプ5XTA)の純正品番は以下の通り(2024時点、俺調べ)。
- フロント
93306-20205 2個 - リヤ
93306-20212 3個
公式資料には、規格とサイズの記載は無し。これでは純正以外は買いようが無い。
しかしいい加減、このクルマバイクメーカーの方式(ひたすら独自品番)は、もう辞めてほしい。規格が決まってる品は、該当番号か寸法で書けば良くね?(仕様書管理の関係とか、代理店販売方式の闇なんだろうが、もうそういう時代ではないでしょう)。
ということで・・・国内外のDIY系バイク乗りWebサイト、部品屋の番号リスト、メーカーの資料などを見まくった(だから、もう意味無いんだよ。誰でもネットで見れる)。
結果、FRともに、6202サイズっぽい(62→単列深溝玉軸受の外径2番、02→内径15mm、外径35mm)。ただしリヤは6202RS(ジェイテクト型番で片面シール)な模様(外したら両面シールだったが)。
技術資料等は以下の通り
ジェイテクト(旧光洋精工)
https://koyo.jtekt.co.jp/support/bearing-knowledge/6-3000.html
NSK(日本精工)
https://www.nsk.com/jp/services/basicknowledge/manual/abc/05.html
Schaeffler(ドイツ最大手)の軸受選定アシスタント
深溝玉軸受、内径15mm、外径35mmで検索した結果
※上記の技術資料が読めない人はバイク屋に行くべし
俺が実測した結果も同じなので・・・たぶんコレだろう。セローが6202との報告多いし。
まー、モノタロウで1個約170円だし、間違ってたらまた買えばいーや。
というノリにて、大阪魂の6202 2RSを5個発注(2RS→ジェイテクト型番で両面接触ゴムシールドだが、どう見てもジェイテクト製ではない)。
必要な工具について
内掛け式対応のベアリングプーラーが必要。
こういうやつ。
楽天市場 パイロットベアリングプーラーセット 8〜35(mm) STRAIGHT/19-8000 (STRAIGHT/ストレート)
スライディングハンマーとセットで持ってる・・・ハズだったが。
無かった。
あー・・・そういや何年か前に千葉のMパイセンに貸して、そのまんだわ・・・まぁいーか。
てことで、気合DIYテクニックを発動。
無茶DIYバイク乗りの方々推奨の、コンクリ用アンカーを俺も使う。
所有している各タイプ(なぜか複数持ってる)を、いくつか当ててみた結果、コンクリ打設用異形鉄筋タイプの差筋アンカーがサイズ的にベスト。
特に、D10サイズが内径15mmにベストマッチ。
これに加えて、ぶっ叩くための鉄の棒が必要。俺は廃棄されたインクジェットプリンターのシャフトを使ってるが、廃棄するTレンチやエクステンションバーあたりをぶった切ったりしてもヨシ。固さがあれば何でもいい。
ぶっ叩く用の専用工具もあるけど・・・ソレ買うのもどうなのっていう・・・ただの棒じゃね? アストロ最安のエクステンションバーを高速切断機でぶった切れば良くね? 的な。
フロント交換作業
とりあえずフロントから。
ソッコーでホイール外して机の上に置く。
位置(深さ)合わせが若干メンドイな、長すぎだよこの差し筋アンカー・・・
床にジャッキ置いて、ロッド(鉄筋部)の高さ調整してみたが、もう取り回しがメンドクサイ。適当にベアリング位置に合わせて使いやすそうな長さ(15cmくらい)で切断したら、実に快適。
まー、本当に快適かつ楽に作業したいなら、ベアリングプーラー買った方が良くね。とは思う。
けどねー・・・快適で楽したいならバイク屋出せよっていう。毎回書くアレ。やりたいからやってるだけだから。良くわからない人はソッコーバイク屋へ行くべき。安くしたい人は、もっとバイク屋へ行くべき。
こういうのは、
「確かにコレ(差し筋アンカー)使ったら余裕じゃね?」
「特殊工具要らなくね?」
的発想の俺みたいなヤツ以外は、バイク屋に行った方がいい。壊すから。まー、壊れるくらいなら良いけど「あれ、これなんか変じゃね」って察知できないヤツ、事故って死ぬから。
・・・などと考えながら、ひっぱたいてたら・・・スペーサーごと抜け落ちた。
さて、新品入れるべ・・・
アレ? ベアリングインサーターも持ってたはずだが・・・無いな・・・棒だけなぜかあるな・・・まぁいいや、デカイソケットで。
てことでスペーサー入れてから打ち込む・・・
何の問題もなくスムーズに入って行き・・・作業完了。
組んでテスト走行・・・たいしてかわらん。
いやまぁフロントは、そこまでヤバゲでは無かったし、こんなもん明らかに破壊されてない限り変わらんよな。そこまで逝く前に交換するアイテムだし。逝ってからでは遅すぎる(最悪、焼き付いてホイールごと終了)。
まーとりあえず、大阪魂で十分イケる事が判明。
気になる人は、純正買うべし(というかDIYなどしないでしょう)。
リヤ交換作業
実は、前後スプロケットとチェーンも発注しておいた。ついでに交換する。
チェーンは前回の記事を参照
XG250トリッカー チェーン交換4回目 安中華SFR投入とインプレ
あれから25000kmでSFRチェーンは限界を迎えた。そして時代は変わり、中華パーツの魅力(価格)が激減。てことで日本に回帰、江沼のSRX2をチョイス。スプロケは同じ。サンスターのF16、NTBのR45。
参考 アマゾン
EK 428SR-X2スチール 124L SKJ
サンスター フロントスプロケット 235-16
NTB SPY-028R ←セロー225用、XAMかDRCのスプロケットアダプターが必要
※ チェーンはポチる前に、長さ「124L」とクリップタイプ「SKJ」に注意。あと出品者に注意。俺は販売元Amazon以外は滅多に買わぬ。出荷元Amazon以外のブツは99%買わない。それなら楽天市場か直で買った方が良い(最近楽天の比率が爆上げてる)。
この作業は前回と同じなため省略。一言で言うと、やっぱり江沼が最強(SKJの固さが絶妙)。
問題のベアリングへ。
同じように外す・・・前に、リヤはオイルシールを外さなければならない。しかしこれ、ゴムシールタイプベアリング、かつシャフトにもダストブーツみたいなヤツ着いてるのに、オイルシール必要なのかね?
まー、耐久性は上がるんだろうけど・・・オイルシールが大阪魂のベアリングより高いんだよな・・・てことで、付いてれば大丈夫でしょう。そのまま再利用で。マイナスドライバーで優しくコジったら外れた。
フロントと同じく、位置合わせしてから軽く叩き、内側にガッツリ噛ませた差筋アンカーをぶっ叩いて抜く。
3つ全部抜く(なお廃ベアリングからアンカー食い込みを外すのが、ハンドパワーでは困難すぎたためプレスで抜いた、プレスが無い場合ベアリングと同数のアンカー買っといた方が良いかも、メッチャ無駄だけど)。
結果、真ん中のベアリングは生きてたが、両端がやべぇ。特にブレーキ側(単発実装の方)がヤバイ。
ホイールから外した瞬間、ベアリングのシールがボールを保持するリングと一緒に崩壊。
ギリギリだった模様・・・
さすがに15万キロは厳しいらしい。10万キロくらいで交換することをオススメしたい。
てことで、チェーンとスプロケも新品全て組んで、元に戻した。
所感&結果
そのへんの田んぼ道をテスト走行・・・
あー・・・全然違う。中速コーナリング時にケツまわりの安定性が段違いだ・・・
相当、逝ってたなー・・・さすがだ15万キロ。やっぱり、駆動系の部品交換はやった方が良いね。
しかしなー、どこまでヤルんだ問題が・・・キリ無いんだよ。
いくらやっても、エンジンかフレームが逝ったら全てが無駄になるでしょう。
てか、ホイールのカッチリ感が出たおかげで、ミッションとエンジンのザラツキ? みたいなのメッチャ感じるわぁ・・・この、クランクシャフトとアウトプットシャフトのベアリングが寿命近い感・・・やべぇって。
それはともかくとして、マジでヤマハの技術力ハンパネー。20万キロイケるんじゃねって思い始めたんだが・・・
こういうときに限って、クリティカルな壊れ方するんだろうなー・・・