豆炭と灯油どちらのが得か?

この時期、超さむいので暖房は必須。豆炭を練炭コンロで燃やした場合と、灯油をストーブ(ファンヒーターではない自然吸気型)で燃やした場合、どちらの方が経済的なのか考えてみた。

もくじ

  • 発熱量(理論値)
  • 1円あたりの発熱量
  • 必要な設備(燃焼器)の違い
  • 経済性は利用場所、形態による
  • 豆炭を練炭コンロに何個入れたら暖かいと感じられるのか
  • まとめ
  • 追記

yukimamire

発熱量(理論値)

環境省のデータによれば

  • 灯油 36.7MJ/L
  • 豆炭(練炭) 23.9MJ/kg

くらいになる

なお、Charcoal briquette(木炭系) とCoal briquette(石炭系) が混在して売られているため注意。

豆炭についてはWikipediaのBriquetteの項が詳しい。https://en.wikipedia.org/wiki/Briquette

日本語のWikipedia豆炭の項はビミョーなので見なくて良い(日本語全般そうだが、唐突に鉄道、アニメ、観光地の記述が出てくる。要らんわ、その情報)。

キャプテンスタッグ 豆炭3kg(amazon)
※これは木炭

1円あたりの発熱量

一般の小売サイズだと

  • 灯油 約524KJ
    (70円/L売りの場合 36700/70≒524)
  • 豆炭 約287KJ
    (1000円/12kg売りの場合 23900/(1000/12)≒287)

になる。※2015.2.18 時点

灯油は豆炭より価格変動が大きい、90円/Lだと408KJになる。

机上の計算では灯油の方が約1.5倍以上CPが良い。しかし、重要なのは使用感(体感)と実際の燃料消費効率である。

豆炭 5kg(amazon)少量で買うと割高



必要な設備(燃焼器)の違い

石油を連続燃焼させるためには、タンク、給油器、燃焼器、吸排気構造、点火及び消火器が必要であり、装置が大型化する。設置には比較的広いスペースが必要。だから空間へ熱を拡散し温めるような利用シーンが多い。

豆炭は一度火が着いてしまえば酸素を遮断しない限り燃焼は持続する。地面に置くだけでも勝手に燃え続けるから、簡素な燃焼器(練炭コンロ等)に入れて足元に置いたりできる。

つまり、石油ストーブは「空間」を温めることが得意、豆炭は「物体」を直接温めることが得意。という傾向がある。(石油ファンヒーターは更に拡散傾向が強い)

経済性は利用場所、形態による

結局のところ、個別ケースによって経済性は変わる。

俺が暖房を必要としている場所は、ド田舎の倉庫的な建物。密閉性が低く、空間を温めるのは不可能に近い

だから、直接物体(人間など)を温めた方がいい。動かない限り(今PCをいじっている作業など)豆炭に分がある可能性が高い。

ということで・・・

豆炭を練炭コンロに何個入れたら暖かいと感じられるのか

試してみた。

測定の条件

  1. 机の下に練炭コンロを置きヤカンを乗っけてそれを足で挟む
  2. 外気温5度、4方壁だが未断熱で密閉性があまりない部屋
  3. 体感による(個人の感想)

なお、重量は豆炭一個につき約55g(コメリブランド)だった。

測定?結果は・・・

こんな感じ。

  • 3個
    寒い(キーボードで頻繁に打ち間違う)
  • 5個
    全開にしてギリギリ作業可 (仕事するのは微妙)
  • 15個
    暖かい

豆炭は10個~15個必要(外気温5度の場合)

15個で合計825g、70円~のコストになる。

石油ストーブの燃費を2.5KW型で4h/Lとすれば。4時間もてばコストは同じくらいだと考えられる。

まとめ

燃料コストだけを比較すると豆炭はかなりビミョー。既にストーブを持っていたら灯油の方がいい。

ただし石油ストーブは高い。そこそこ良い品は数万円する。でも、練炭コンロ(又は七輪)は千円~(販売価格は地域差が大きい)。

燃焼設備の観点から見ると練炭コンロは圧倒的コストパフォーマンスを誇る。

珪藻土100% 練炭コンロ(amazon)

買うならこのタイプを推奨、練炭もイケるし。なお、金属製、角型、七輪の開放タイプは燃費悪いからお薦めしない。

結論

石油ストーブを持ってない、臭いも煙も換気もまったく関係ない場所で使う俺は、足元に置ける練炭コンロの勝ち。

そのスペースに設置できる小型石油ストーブが2980円とかで発売されない限りは覆ることはないだろう。

最低でも、このくらいは欲しいところだが・・・

トヨトミのレインボータイプ(Amazon)

デカイ(奥行38.8×高さ47.5cm)割に熱量は足りなさそう・・・

あとは、カスタム前提で・・・

謎製 ストーブ コンロ(Amazon)

これとか。超安で超怪しいが、燃焼筒を自作したら良さげな予感。

追記

豆炭(練炭)コタツについてコメントを頂いたので、ちょっと追記。

俺は豆炭コタツ否定派ではないけど、電気式ヒーターが安価に手に入る現代において、もはや豆炭(練炭)コタツはかなーりビミョーかなと・・・

1つ目の理由は、単純に危ないという点。一酸化炭素モリモリ出まくる豆炭(練炭)はそもそもコタツに向いてないのでは・・・特に子供、年寄り、動物がいる家庭は厳禁。ちょっとの不注意によりガチで死ぬ・・・実際に親戚のジイサン死にかけたし・・・

2つ目は、低品質の炭を使うと、匂いが布団に染みついて臭い。まぁソレがある意味レトロなのかもしれんけど・・・

3つ目は、小さな空間なら大エネルギーは必要ないため、電気の方が熱効率が良いのでは・・・(点火時と消火時のロスの関係で)

・・・ということで、メリットは無いのではないかな・・・個人の自由だからやめた方が良いとは言わないけど、導入する人は、運用に十分気を付けていただきたい。

“豆炭と灯油どちらのが得か?” への1件の返信

  1. 豆炭行火なら豆炭1個で約24時間温かいですよ
    豆炭コタツなら3~5個で同じく約24時間温かいらしい

    当方は豆炭行火愛用しています。
    今後 豆炭コタツ導入予定です。

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