トリッカーのリヤスプロケットはダンパーつきの特殊品になっている。
純正はチョー高い(約13000円)。社外品を使うポイントを、メモっておこう。
※最終更新2018年6月、価格と型番は特記が無い場合、当時のもの。現在の価格は画像タップ先のamazonなどでどうぞ・・・
もくじ
純正スペック
まずは純正品の確認から
※部品番号、価格は俺が適当に調べた結果である。従って間違っていたり、変更されることもある。参考程度に。
最新価格はリンク先などで要確認。
チェーン
部品番号 94581-36124(DID428VS3-124LE)
価格 15228円
428サイズのシールチェーン。124コマ、大同工業製。
フロントスプロケット
部品番号 5XT-17460-00
価格 3542円
純正の歯数は15。
リヤスプロケット
部品番号 5XT-25410-00
価格 12744円
純正の歯数は45、ダンパー付コンプリートASSY。
社外チェーンの適合
一般的サイズのため、漏れなく各社から出ている。日常利用だとシールチェーンは必須、ノンシール品は省略。
DID(大同工業)
部品型番 428VX
スチール 実売7000円前後
シルバー +2500円前後割増
ゴールド +4000円前後割増
シールにDID特許のX-リングを採用、とのこと。各モデルにカシメジョイント、クリップジョイントのセット販売の設定アリ。型番末尾RB→クリップ、FB→軽圧入、ZB→圧入のようだ。ジョイントによる価格差は、ほぼ無い。
注意 なぜか124Lより130Lの方が安いことが良くある。購入前に確認必須。2018年1月現在、AmazonではRB(クリップ)の販売ページは見つからず(設定なし?)。
EK(江沼チェーン)
部品型番 428ZVX
スチール(無印) 実売7000円前後
ゴールド(GPGP) +4000円前後割増
シールにQXリングを採用、とのこと。MLJ→リベット形ジョイント(圧入カシメ)、SKJ→セミプレス式クリップジョイント(軽圧入クリップ)。428サイズにSLJ(スクリュージョイント)の設定はなし。価格はDIDとほとんど同じ。
RK JAPAN(旧高砂チェーン)
部品型番 428RXW
スチール(無印) 実売7500円前後
シルバー(GP428RXW) +2000円前後割増
ゴールド(GV428RXW) +4000円前後割増
シールにR-XW Ringを採用、とのこと。428サイズにブラック色の設定なし。全モデルにクリップジョイントの設定が無いようだ。他2社よりやや高い印象。リンク数のバリエーションと取扱店が少なめ。
社外フロントスプロケットの適合
歯磨き粉のSUNSTARが日本最大手。AFAMはEUメイン。ISAとXAMジャパンの製造部門は良く解らない、謎。
SUNSTAR
型番 235
定価 2500円+税
14Tと15Tの選択可能 。クロモリ鍛造、浸炭窒化、四三酸化鉄皮膜と記載。
※16Tも出た。
XAMジャパン
型番 C3208
定価 3000円+税
13T-16Tの選択可能。クロモリ、浸炭窒化と記載。
アファム
型番 21311
定価 3200円+税
14T-16Tの選択可能(だったけど、16は廃止された?)。スチールとの記載のみ(リヤに関してはC45鋼、高周波焼入れと記載)。日本代理店にはトリッカーの適合は無いが、本家サイトには記載がある。
amazonぽくない商品画像↓
セロー用との記載。しかし本家サイトにはセロー(XT250の2008年式)の記載は無い。謎。
ISA
設定なし
純正の互換性(流用)
XAMの適合表によると、セロー250、XT250X、YBR250が共通となっている。
社外リヤスプロケットの適合
特殊形状のためか、最大手のSUNSTARに設定が無い。
SUNSTAR
設定なし
XAMジャパン
型番 PCY(スプロケットキャリア)+A3206
定価 PCY6500円+スプロケット8000円+税
PCYと組み合わせて使う。43-58の選択可能。
スプロケにはグレードあり。
- PREMIUM(硬質アルマイト、二硫化モリブデン浸透、テフロンコート)
- CLASSIC(A7075-T6ジュラルミン)
アファム
型番 12325-45
定価 不明
日本での扱いほぼ皆無。ロシアとイギリスの販売サイトによると、それぞれ1400ルーブル、17ポンドだから、2700JPY程度と安い。ただし、日本仕様と同じかは不明(ぱっと見付きそうだが、ダンパーが無い)。
ISA
型番 Y-103
定価 13000円+税(純正形状のダンパー付)
唯一純正形状の設定がある。43-50の選択可能。超々ジュラルミン、硬質アルマイトと記載。
純正の互換性(流用)
ISA以外に純正形状の販売はないようだ。しかし、XAMジャパンのPCYを取り付けることにより以下のものが利用できる(たぶん)
- TZR125R Belgarda用 51T
- SRX600用 47T
- FZR400RR用 55T
- FZR400RR/SP用 52T
- SRX400用 50T
- FZ250 PHAZER用 52T
- FZR250/EXUP用 56T
- SRX250用 50T
- セロー225W/WE 4JG型用 45T
- SDR200用 43T
この中で、入手性、互換性共にダントツありそうなのは・・・
セロー225 4JG型用 45T
純正品番 1HX-25445-50
価格 3413円
この、1HX-25445-50に適合する社外(XAM以外の)スプロケットは
SUNSTAR
RY-002 43/45/47T
RY-107 50T
価格 実売8000円程度
高いし、メリット無さそう。
アファム
設定なし
ISA
設定なし
丸中洋行 NTB(NipponTanshaBody)
SPY-028R
参考価格 3160円
S45C炭素鋼、OEM製品と同等規格、との記載。
23515+PCY+SPY-028R+EK428ZV-X130L 交換作業
- フロント SUNSTAR
- リヤ XAM+NTBセロー225純正
- チェーン 江沼EK428ZV-X130L
これで交換してみた。理由は耐久性を確保しつつ、価格が最も安いから・・・
購入
4点セットで17205円(※価格は時期により変動する)。
チェーン交換作業は、すんごい昔に誰かとやったような記憶がある、まー適当にやればオッケーかなー・・・
分解
軽いノリでリヤタイヤを外す。バイクに装着されたチェーンのプレートをディスクグラインダーでぶった切る・・・あっさり切れた。
チェーン切断専用ツールが売られてるけど、アレって必要無いんじゃないの? 簡単に切れるでしょコレ・・・
今回用意したチェーンは130L。なぜか124コマより130コマの方が安かったため6コマ多い。詰める必要あり。
ということで、ピンの頭をグラインダーで削り、油圧プレス(12トン)にセット。ピンポンチを使い、ピンをプレスしたら簡単に抜けた。
切断用専用ツールって、完全にイラナイでしょ・・・あの商品、何であるんだろ。チェーン交換を自分でやろうなどという極DIY系の輩は、フツーに油圧プレスくらい持ってると思うんだけどなー。謎だな・・・工場用か?
などと考えながら、フロントのチェーンカバーを外し、30mmのボルトを緩め、スプロケットを外す。
点検&組付け
約30000km走行したトリッカーのフロントスプロケットは波打つように減っていた。しかしリヤの減りはそうでもない。まだ使えそう。さすが純正。
しかし、チェーンの伸びは大きく、新旧並べると全長124コマにつき、1コマ分ほど伸びていた。
まぁ捨てる部品など、どうでもいい。取り付けへ。
リヤ側取り付け
リヤホイールにXAMのリヤスプロケットキャリアをセット。この商品、見た目的にとても精度が高そう。表面処理も良く素晴らしいデキだ。このアイテム、トリッカー、セロー250、XT250X乗りには買いの逸品。
続いて、NTBのリヤスプロケットをXAMキャリアにセット。この製品は、歯部分以外の仕上げがやや粗い。見た目を気にする人は無理なデキ。まー実売2000円台と爆安で、スプロケットキャリアを入れても8500円程度だったし、どうせ油まみれになるんだから見た目なんてどうでも良い。これで十分。
リヤの注意点
このスプロケットは裏表でオフセットが違う。純正に合わせるには刻印をホイール側にセットする必要があった。しかし、このテの商品て、刻印がいつも同じ方向にあるとは限らないから、交換する都度、測定した方が良いだろう。ちなみに純正比0.2mmの差があった。
フロント取り付け
サンスターのフロントスプロケットは黒光りしておりナイスなデキ。見た目からして強度がすごく高そう。もうこのままベルトバックル的なアクセサリーとして利用可能なんじゃないか。
これが実売2200円で入手できたのは超安いと思う。むしろ、この黒光りした仕様のリヤスプロケットが欲しい。が、品番設定は無いもよう。
なお、フロントスプロケットにはナットの緩み止めのために、カシメシムがついてる(部品番号 90215-23265)。
カシメ部は2か所あり、純正装着状態では片方しかカシメられていなかった。とゆーことは、一回なら再利用可能なんじゃねー・・・と、都合よく解釈して再利用することにした(後日、NAPS前橋店で購入して交換)。
チェーン取り付け
最後にチェーンを装着。ジョイントはクリップタイプ。このジョイントプレート圧入にはけっこう力が必要。説明書にはプライヤー等で作業を行うよう書かれているが、デカめのしっかりしたプライヤーを持っていない人は厳しいと思う。
KNIPEXのCobraあたりを持っていないならば、店に頼んだ方が確実に安くて速いだろうな・・・コレは。
※追記 100均クランプで軽圧入できた。詳しくは2018年の交換記事で
使った工具
- メガネレンチ各種
- ディスクグラインダー
- 油圧プレス
- ピンポンチ
- ソケットレンチ30mm
- タガネ
- ハンマー
- WPプライヤー(KNIPEX Cobra)
思ったより工具が必要。特に、デカめのKNIPEX Cobra必須。ホムセンの特価プライヤーだとまず無理。次やるならカシメツール+カシメジョイントタイプを買うと思う。
※前述のとおり100均クランプで代用可能。
インプレ
早速乗ってみた。エンブレが弱くなったような感じ。耐久性は未知数だけど、レースでもなければNTBのスプロケットで十分だ。
ダンパーが無くなったことによる体感は無かった。着いている理由と根拠は良くわからない・・・が、無くても良い気がする。
交換後4日、1000kmほど走行しても不具合は全く無い。
NipponTanshaBody 安くてけっこう良いかも。
※追記 トップの画像のとおり、リヤは30000km走ってもまだ使える勢い。ただし、乗り方により大幅に変わる(当たり前だが一応)。