過去何回か検討した九州へのツーリングルート。
参考 2014年ver
未だ本土最南端へは行けていない。今年こそバイクで行ってみたいなぁ・・・と、色々情報収集をしていたところ、大阪発のフェリーさんふらわあ(商船三井系)のWEBサイトにて「バイク 舟遊プラン」というパック商品を発見。
往復22000円(中型バイク+ベッド)という破格の設定。
このプラン、関東から利用するメリットはあるのか?
検討してみた。
※俺を含めた群馬県民の汎用性を考え、出発地は群馬南部の中央部、前橋南IC付近に仮設定した。
もくじ
- 舟遊プランを調査
- 条件は可能な限りケチる方向で
- 大阪港ルートの詳細シミュレーション
- 東京港ルートの詳細シミュレーション
- まとめ
楽しすぎる九州南部
舟遊プランを調査
九州行きのフェリー航路は、大きく分けると北部着と南部着がある。
北部着のフェリー航路
着地は、新門司、別府、大分の3つ(だが、ほぼ新門司)。
- 東京港(有明)-新門司
- 大阪南港-新門司
- 大阪南港-別府
- 神戸六甲I-大分
- 神戸六甲I-新門司
- 泉大津-新門司
南部着のフェリー航路
志布志と宮崎の2つ。
- 大阪南港-志布志
- 神戸三宮-宮崎
太字の「フェリーさんふらわあ社」が運行するフェリーの北部着+南部着の航路を往復セットにしたものが、「舟遊プラン」というパック商品らしい(電話確認したところ、別府+大分は不可)。
事前予約が必要だけど、ツーリストベッドクラス+バイクの往復が22000円と格安。
はたして関東から大阪まで自走するメリットはあるのだろうか?
ちょっとシミュしてみた。という話。
条件は可能な限りケチる方向で
安いプランをあえて選ぶのだから、費用を最優先に考えなければなるまい。快適性を求めるなら大阪まで行く意味なんて無い。オーシャン東九の東京港(有明)-新門司航路が競合する。
ということで
- ホテルに宿泊しない
- できるだけ一般道を利用する
- 過度にぶっ飛ばさない
これは必須。
ホテルに宿泊しない理由
関東-大阪港を1日弾丸プランも検討したけど・・・あれはヤメだ。
あらためて冷静に考えると大阪港まで1日はキツイ。朝ラッシュと夕方ラッシュがあるから。この間、9-16時の走行で大阪に到達するためには、東-名-京-阪の市街地オンリーコースを、7時間以上ノンストップで走行しなければならない・・・そんなのやりたくないし、やってられない。
これはツーリングであって業務ではない。寄り道もしたい。色々と見たい。
でもそれやってると、1日あたりの実走行時間は4時間から5時間が限界になる。出航時間を考えれば、大阪港ルートは名古屋圏で1泊するのが現実的。
しかし、ホテル1泊分の代金は大きい。したらわざわざ大阪に行く意味が無い。東京港発のフェリー泊で良い。目的は名古屋ツーリングじゃなくて九州ツーリングだから。
代替の宿泊スタイル(てか野宿)は必須。
できるだけ一般道を利用する理由
オーシャン東九フェリーを使った場合の、東京港ルートの概算はこうなる
- 自走範囲
東京港まで+新門司港→鹿児島 - 走行距離
約540㎞(140㎞+400㎞) - 高速道路通行料金
約10000円(4000円+6000円)
大阪港(志布志)ルートの概算はこうなる
- 自走範囲
群馬→大阪南港+現地若干 - 走行距離
和田峠又は蓼科→諏訪IC中央道経由が約520㎞、新東名経由が約600㎞ - 通行料金
中央道経由が約8000円、新東名が約11000円(名古屋で1回降りる前提、2割ほど加算)
高速道路を使うと、どちらもほとんど変わらない。違いは船賃のみ。これでは大阪まで行く意味が激減する。
でも、ツーリング先の九州で積極的に高速に乗る必要は無いハズ。群馬→東京間の関越も不要(関東人なら土地勘あるし距離も短く大差は出ない)。しかし、東名京阪の完全高速不使用は厳しい(特に名阪)。
つまり関東人なら、東京港ルートの高速料金は大幅削減が可能だけど、大阪港ルートは難しい。
どこまで高速料金を抑えられるかがカギ。
過度にぶっ飛ばさない理由
捕まるから・・・ではない。
荷物満載バイクは運動性能が低下してる。大幅な速度超過は超危険行為。したら、一般道で1時間あたり50㎞、高速で90㎞が最大移動可能距離だと考えるべき。
それぞれ5時間走ると、250㎞、450㎞になる。俺の経験上、これ以上走ると集中力の限界が来る・・・
・・・まぁ、こういう事言うと必ず、
「俺のバイク300出るから大阪まで2時間で行けるんだぜぇ、オッサン気合い足らねぇーんだよ、ヒャッハー」
・・・とか言ってくる輩が現れるのだが、そういうのはナシ。
チョーシコイてるとマジで死ぬから。ツーリング行く途中で死んだらアホの極み。
大阪港ルートの詳細シミュレーション
先程の前提条件により、より詳細を検討してみた。
走行日程シミュレーション
- 9時 群馬発
- 11時 佐久周辺着 休憩
- 13時 諏訪IC着
- 14時半 中津川IC着 通行料2820円
- 16時 春日井周辺着
1日目走行距離 約300㎞
- 9時 宿泊地発
- 11時 桑名IC着
- 12時 伊賀着 休憩 通行料870円
- 14時 松原IC着 通行料610円
- 15時 住之江区付近着
- 16時 南港着
- 17時55分 南港出航 運賃11000円
2日目走行距離 約250㎞
- 3日目9時 志布志港着
- ガソリン代
約2500円 - 片道旅程
48時間 - 費用
約19000円~(食事別途)
大阪港ルート補足
諏訪IC-中津川ICは中央道を走行する(木曽高速通りたくない)。
犬山、小牧、春日井周辺での宿泊は温泉+キャンプ→500円~、スーパー銭湯+ネットカフェ→2000円~、ビデボ→2500円~くらいか。
愛知-岐阜県境付近の一般道を走行して三重に向かうが四日市はクソ混むため、桑名IC-亀山ICは東名阪を走行したい。
阪奈の一般道は微妙(阪奈道路は大東に出るため大阪市内の土地勘必須)なので、名阪国道から西名阪、阪和道松原ICまで利用したい。
大阪市内は時間調整も兼ねて一般道を走行し、南港へ。
適当に周遊したのち、別府から乗船して大阪南港着、逆ルートで帰る(帰り出発港固定)←重要ポイント
東京港ルートの詳細シミュレーション
同じく検討してみた。
走行日程シミュレーション
- 13時 群馬発
- 15時 与野IC着 通行料1070円
- 16時 臨海副都心着
- 17時半 フェリーふ頭着
- 19時半 出航 運賃26230円(往復割引を利用すると 復路が24700円)
1日目走行距離 約120㎞
- 翌14時 徳島港着/発
2日目走行距離 0km
- 翌6時 新門司港着
- 6時半 小倉南区周辺で物資調達
- 8時半 小倉南区発
- 10時 英彦山周辺~耶馬渓
- 13時 九重周辺
- 15時 宿泊地決定
3日目の朝9時 宮崎方面へ
- ガソリン代
500円 - 片道旅程
約42時間(九州ツーリング開始まで) - 費用
約26500円(食事別途、復路割引を考慮) - 鹿児島エリア(志布志)着
約60時間後
補足
東京港の買い物はダイバーシティなどが使えるけど物価高い。
都内がクソ混むため、首都高速与野IC→臨海副都心ICは利用したい。
九州着後のメシ確保はトライアルくらいしかやってないハズ。小倉南区周辺で朝ラッシュ回避(または平尾台へ行く)後、九重方面からの大分市-佐伯市あたりで宿泊。
あのへんなら、温泉+キャンプは最小0円で可能(かに湯など+某公園などを使う)。
まとめ
大阪まで行くと片道約7000円の節約ができる。
しかし・・・やや微妙・・・というより、あまり意味は無いかもしれない。
理由1 日程及び復路が固定される
ツーリング中に、気分が変わる事が良くある。四国経由で帰ったり、つい山陰方面に行ってしまったりする事ができない。
メンドクサくなって東京港直行したいケースもありうる。近畿地方が大雨予報だったりしたら特に・・・てか雨の中、大阪から群馬まで走るのは無理だ。その場合、日程が延びるのは確実。
理由2 東名阪奈が混みすぎる
特に名阪がキツイ。四日市周辺などはトラックだらけな記憶しかない。バイク危険度が高いのは明らか。
九州どころか大阪に着く前に、事故に巻き込まれでもしたら最悪。交通量が多い地域は事故リスクが高い。
理由3 宿泊手段が微妙
名古屋圏のキャンプは、環境が良いとは言い難い(あくまで九州に比べると)。
適地も少なく、ネカフェやビデボ泊になってしまった場合、数千円しか節約できない上に満足感は低い。
中継地の開拓が必須。
理由4 長野エリアが寒すぎる
4月、5月では、まだ長野は寒い。
和田峠旧道を越えるのは難しい。白樺湖経由もかなり寒いはず。安中から中津川まで延々山岳地帯だが、山の天気は変わりやすい。この区間が全て晴れというのは考えにくい。
理由5 オーシャン東九の新造船の方が客室グレードが高そう
新造したばかりかつ、完全セパレート型ベッドのメリットはデカイ。ほとんど寝てれば九州到着というのも◎。
仮に、
完全野宿+フル一般道2泊で大阪着+雑魚寝クラス
にプラン変更しても、一泊分の食費と疲労度を考えたら、そこまでお得ではない気がする。
・・・ということで、今回もオーシャン東九かなぁ・・・
※追記 実際使ったら割と満足感は高かったけど、やはり日程の自由度が問題。