ロングツーリング時に問題となる積載量。
特にオフ車や小排気量車には制約がある。俺が乗ってるトリッカーもそう。
しかも、ツーリングしてるといつの間にか荷物が増えていくので・・・出発時にはできるだけ減らしとくのが必須。
てことで、バイクキャンプツーリングには最低限何を持っていけば良いのか?
改めて考えてみた。
もくじ
- リヤキャリア
- リアボックス
- タンクバッグなど
- ツーリングマップル
- テント
- マット
- エマージェンシーシート
- 寝袋
- 調理器具
- ゴミ袋(ケース)
- 衣類圧縮袋
- スマホホルダー
- 100Vインバーター
- 大容量モバイルバッテリー
※2021年8月 リンクや文体を修正
つまりこういうスタイル
リヤキャリア
とにかくもう絶対に必要。無いと話にならない。
でも純正は小さい(特にオフ系)。例えばトリッカー用のワイズギア製品(純正)は、コレだが・・・
詳細はリンク先のアマゾン等で見てもらうとして・・・最も重要なスペックは最大積載量・・・3kgになってる。
いや・・・3kgって無理じゃね?
キジマの KLX125用リアキャリア(5kg)や、ツーリングセロー用のアドベンチャーリアキャリア(6.5kg)でも足りなそうなのに・・・
生産終了から時間が経つとラインナップ自体が消えたりするから、有るだけマシなのかもしれないが・・・(トリッカーは2018年モデルが最終)
そういった事情もあり、トリッカーやオフ車に限らず超ロングツーリング派には、DIY自作キャリアが割と多い。
てか俺も、溶接自作派。
プロボックスとかに良く付いてる、ルーフキャリアのバー(参考amazon)が剛性、防錆、入手性が良くてオススメ。V字に2箇所切れ目を入れて曲げて、取付ボルト位置を調整しながら溶接すると良い。
こんな感じ、必要に応じて棒を追加で
リアボックス
キャリアが着いたら積載方法を考えよう。
サイドバッグやツーリングバッグ派もいるけど、オフ系や小型車はマフラー位置などから厳しい場合も多い。ツワモノだとサイドに鉄網やベニア板を追加して積んでる人もいる(適法性は不明)。
しかし走行性能、雨天時、防犯のことなどを考えると、ボックスが最適。でも、1週間を超えるロングツーリングだと・・・
奥行430×幅497 ヘルメット1個+αタイプ
このへんの37Lクラスのボックスでは、全く足りないので・・・
奥行445×幅570 ヘルメット2個タイプ
47Lクラスが最低限ほしい。俺のバイクも47Lクラスを採用してる。+後部座席にバンドで止める感じで、宗谷岬まで5回行った。まぁ、後半足りなくなってくるんだけどね・・・
参考関連記事
バイクリヤボックス 大容量角型(BB47ADV)に付け替えてみた 使用感など
このあたりの、絶妙にバイク用ボックスは高いくせに使いづらいという事情からか、デカくて丈夫で安価なホムセン箱加工派も良く見る(カブ系で多い、しかし過去にはDRZ、DT、セローなども見たことアリ)。
でも、ホムセン箱は固定に難がある。トラックの荷締めベルトを使ってる人が多いけど、ベルト系はバイクだと振動で緩みやすい気が・・・
これは中華リヤボックス落下対策のごとく、ビス止めしてしまえば解決するんだけど、愛用者曰く、ホムセン箱の利点は降ろして座ったり机にすることに有る。だからビス止めはしない模様。
なお、さっきのGIVIの37Lモデルでさえ本体重量が3.6kgあり、ボックスだけでワイズギア製純正キャリアの耐加重を超えている。
てことで結局、超ロングツーリング民のキャリアは、程度の差はあっても自作or溶接補強するしか無いのだ・・・
ちなみに、20Φくらいの鉄筋用丸棒(たぶんD19)溶接の初代キャリアベース(さっきのリンク先、キジマのヤツ参考に制作)は、積みすぎ&立ちゴケによりツーリング中に青森で折れた。
タンクバッグなど
更に積載を増やすためにタンクバッグという商品がある。
こういうヤツ
でもオフ車はタンクが小さい。トリッカーは特に。このサイズでも着くかは不明レベル(邪魔か、という意味で)。
小さいバッグをつけてもあまりメリットは無いから、俺は無し派。ガソリン入れるのめんどくさいし。
フロント周りにウエストポーチや電工用腰袋などを着けた方がむしろ積載は上がる。しかも安い。見た目を気にしなければおススメ。
リヤサイド周辺への積載は、釣り用などの防水バッグも使える、てか使ってる(チェーン、ホイール周りのガード追加必須)。
こういうヤツ↓の背が低いタイプを流用する。
このジャンル(バッグ)、バイカーよりチャリダーの装備を参考にした方が良い。バイク用は意味不明なほどクッソ高いので・・・
ツーリングマップル
積載可能になったら詰め込むものを考えよう。
まずは、とりあえず地図。テントよりも必須。マジ必須。
紙版が超絶ガチで必須。
個人的にはツーリングマップルがオススメ。特に北海道版と中国四国版は最強のデキ(東北と関東は微妙)。
俺が、ここまで強く紙媒体を押す理由は以下のとおり
- 地方はネット検索が役に立たない
検索結果が巨大メジャースポットだらけになる
- 世の中にはバイク向け情報が案外少ない
ツーリング民の総数が少なすぎる&同上 - そもそも電波が無い
無いだけならまだしもバッテリーが超減る - 広域表示で細い道(地方主要道)が消える
運転中にズーム操作などできるわけがない
特にGoogleマップは広域表示にすると、メイン道路級の県道や農道までも消えてしまうため、僻地では全く使い物にならない。
タンクがデカイバイクは、地図をタンクバッグに入れる+スマホナビの併用がベスト。
テント
次に必要なのはテント。宿泊費を浮かせたり、バイクの横で寝たりするのに便利。あれば最悪どこでも寝られるという安心感が◎。
ただ・・・テント選びは難しい。人によってキャンプ(外で寝る)に対する嗜好が違いすぎるから・・・
おまけに、バイクキャンプツーリングの需要は予想以上に無いので・・・メーカーからヤル気が感じられない・・・
バイクツーリング向けテントの条件
個人的な経験(てか嗜好)に基づく必要条件はこんな感じ。
- 設営サイズ
1~2人用 - 収納サイズ
中途半端な大きさ - 熱さ対策(タープ等)
全く必要無い - 通気性/防水
準登山並み性能が必要
つまり、ソロ用のややデカめでシンプルな構造だが、防水/通気性が高いタイプがベスト。
バイクは、徒歩ツーリスト(登山)並みに収納サイズを気にしなくても良いため居住性を犠牲にしたガチタイプは要らない。けど収納サイズを完璧無視してるファミキャン用の居住性/快適性を重視したタイプはもっと要らない。つまり、テントラインナップ的に中途半端なモデルが最適という罠。
過去には4人用ファミキャンテントバイカーに遭遇した事もある(ソロなのに)けど、アレは疑問しか無かった。まぁ、ドデカイツアラーに子供を乗せてる人や、夫婦などのファミキャンツーリングなら多人数用テントもアリかもしれないが・・・ソレ以外は無いなぁ・・・と。
複数人でツーリングすると、途中で目的地が変わるケースがあるので・・・実際に過去、稚内にて宗谷派と利尻/礼文派に、意見が割れてるヤツラを見た事がある・・・
てか、そもそも論としてデカイテントは設営場所に制約がある。やめたほうが無難。
「キャンプ」の目的が根本的に違うバイクツーリスト
バイクツーリストは一般のキャンパーと目的が違う。ツーリングが主でキャンプが副なのだ。
晴れた日中には絶対にキャンプしない。間違いなく100%バイクに乗ってる。だから日差し避け的に使う、タープなどは不要。
逆に、雨の日ほどキャンプすることが多い。だから防水性能は重要(応急としてインナー上に巨大ビニール袋を被せる技アリ)。グラウンドシートなどは完全に不要、むしろ邪魔。
このため、ベンチレーションは最低限あれば耐えられる(雨の日にクソ熱いなどというパターンはまず無い)。しかし、全く無いモデル(特にフライシートが無いもの)は避けたい。
・・・という感じで・・・事情が登山キャンパーやファミキャンとかけ離れてる。そのせいで、巷に溢れてるキャンプ情報が使えない・・・
登山専門店にもけっこう行ってみたけど、マッチした商品が売っていた事は過去に一回も無かった。行くだけ無駄。
頼みの綱は、やはりアマゾンの中華テント。
俺が使った/検討したテント
以前使ってたのはこれ↓
この商品、安い割には良い。ただし、ファイバー製のポールがショボすぎる。
20泊くらいでダメになり中華ジュラルミンポールに変えたら突風にもかなり強くなり、それからは快適そのもの。
しかし、3年70泊くらい使ったあたりからフライシートの防水が終わる(縫い目の広がり)。床面の防水は全く問題ないからフライシートだけ売ってくれないかなー・・・1000円くらいで。
インナーの縫製は丈夫で気に入っているし、千切れるまで使いたいところだったけど、フライシートのせいで買い換えになった。
代替候補1
まず候補になったのはコレ↓
北海道で使ってる人に遭遇、けっこう良さげだった。しかし、販売者がとにかく謎、公式Webサイトが無い。正確には英語サイトがあるんだけど、住所表記が無い。
そしてなぜか英語サイトなのに電話番号は中国の広東省東莞市という・・・
代替候補2
これもアリか(安ければ)。
新潟の輸入商社?ぽいとこが販売してる。ホムセンで売ってることがたまにある。
安いが、世間のレビューはあまり良くない。
代替候補3
ガチ寄り。
間違いの無い品質管理。
安定を求めるなら最低でもコレ。ただし価格は高め。先ほど挙げた中華謎モデルたちが5張りも買えてしまう。
収納サイズの17cm×35cmもオーバースペックぎみ。
バイクは50㎝越えなければ気にならないから・・・でも、バイク用で売ってるコールマンのヤツ・・・アレ、収納サイズが50cmくらいあるという謎。クッソ微妙すぎてターゲットがわからぬ。俺はコールマンをバイクで使ってるヤツを見たことが無いし、あの会社の製品はスペックを盛るところが謎すぎるので非推奨。
買ったテント
けっこう良い。50泊くらい使って2021年も現役(そろそろ限界ぽいが)。
初期インプレ記事 長野(伊那谷)へツーリング 後編
マット
超重要。無いと寝れない。
正確な表現は解らんけど、発泡ウレタン系と低反発素材系がある。低反発素材の方が寝心地が良い。
登山向けはたいてい、折りたたみ式の低反発素材になってる。これとか↓
でもコレ・・・横幅51cmの長さ183cmしか無い。足りねーんだよ俺デカイからさ・・・
だからホムセン(ビバホーム系)で売ってる、58cmx200cmの低反発系のロールマットを使ってる。イイ感じに丸まってくれて、足先が冷えなくて快適。
エマージェンシーシート
ガチ必須。デカイアルミ箔みたいなヤツ。
低温時の快適性が全く違う。ヤバイ時は2枚重ねると良し。空気層ができて結露しにくく驚異的な暖かさになる。100均で売ってるので、予備を含めて3枚ほど持ってくと◎。
結露を緩和するため寝袋と併用すれば効果絶大。
寝袋
上記のアルミ蒸着シートと併用すれば、温度表記無しの封筒型ホムセングレード@980円で十分いける。
6度は余裕。3度までなら耐えられる。それ以下の耐寒性能が必要なところへバイクで行くなら、バイク自体に別の装備が必要だから低温側はあまり考えなくて良い。
てか、キャンプしなけりゃオッケー。
東北&北海道バイクツーリング2018 22日目 道北横断
この日は5℃以下だったが、次の日3℃以下だったため、ライダーハウス行った。
これが「キャンパー」との圧倒的かつ根本的な違いである。キャンパーが宿泊先をホテルなどに変更することは100%アリエナイが、バイクツーリングキャンパーはあっさりキャンプを中止する。キャンプが主目的じゃないから。
また、バイクに括り付けて走行すると濡れたりドロ被ってソッコー終わる可能性がメッチャ高いため、ダウンの高級品は推奨しない。前述のドライバッグに入れても、おそらく完全には防げない(雨の60キロ走行とか想定してない)。
調理器具
ぶっちゃけ不要。
でも、持っていきたくなる。解るけど、装備が増えるので微妙。
朝コーヒー沸かしてる人とか良くいる・・・これ完全に嗜好品なので、無くても困る事は有り得ない・・・のだが、むしろ嗜好品だから必要なのかも。
俺は焼台が毎回欲しくなるね・・・ただ・・・どこで使うの? っていう話・・・
ド田舎のキャンプ場は、炉があるから・・・夏に山中や河原などで焼こうものなら虫がすごくてどうにもならないし。
だから「海岸で野良キャンプ&釣りしながら釣った魚を焼いて食う」くらいしか使うシーンが思いつかないんだよね・・・
結局B6サイズのコレ
買ったけど。高知で1回しか使ってねぇ・・・
ゴミ袋(ケース)
調理器具を持っていくと、使うたびにゴミが出てしまう。バイクの場合、積載量が少ないため処理が極めて重大な問題となる。
いくら、「持ち帰りください」と言われても、自宅まで持ち帰る事は確実に不可能。しかしゴミは捨てられない。
だから、どこか捨てられるところまで運搬しなければならない。
このとき安いビニール袋だと振動で破れることがある。防水の丈夫な巾着袋などが便利。本当はケースの方が良いけど、スペース的に厳しい。
てか、だから調理器具要らねーんだよな・・・
衣類圧縮袋
積載容量が大幅に増える。
ただし完全手動タイプはやめた方が良い。逆止弁タイプを推奨。
破れたときの為に2、3袋余分に買っておくと◎。ネットで買うと高いため実店舗の100均で買う。
スマホホルダー
前述の紙地図と併用してスマホでナビると、色々と発見できて楽しい。合わせて充電用ケーブルもACC電源から引いておくと◎。
このテのカメラマウント
取り付けボルトは規格品のため、100均のナット付自撮棒や、ミニ三脚がドッキングできる。組み合わせると安く仕上がる(なお、落下時の保険にストラップ付けて運用)。
100Vインバーター
電子デバイスの充電に必須。
12V対応の車載充電器を使うより、100V用充電器の方が圧倒的に充電速度も速くて安定している。
ただし、バイクで使うと振動でソッコー壊れるから使い捨てになる。でもその方がトータルで安いという謎・・・クルマやバイクの電装品は高すぎる(のくせ耐久性が無い)。
テキトーに着けるとバッテリーが上がるため、それなりの調査と計算が必要。なお、古いバイク(2000年以前)の電装はショボいので、原則無理だと思ったほうが良い。
俺が乗ってる2010年式トリッカーの場合、ヘッドライトのLED化をしても50W~60W程度(12V換算5A程度)が限界のようだ。それ以上の負荷をかけると電圧降下を起こしインバーターが停止する。
詳しくは
大容量モバイルバッテリー
充電が走行中に限られるため、できるだけバッテリーに蓄えたい。
今使ってるのはコレの刻印違い
ノートPCを充電できる20V出力可能タイプが最強。12Vは鉛バッテリが完全死した時のECU起動用(押しがけ)くらいには使えるのではなかろうか。試した事は無いけど。
コンセントを探し求めて、ホテルやマクドナルドに行かなくて済むため令和時代のバイクツーリングにはマストアイテム。
セルスタート機能が有るヤツを買っても良いけど、あのジャンル嘘くさい商品マシマシなので・・・注意。
まとめ
このくらいあれば、何とかなるんでない?
あとは現地調達でイケルはず・・・なお俺は持ってくの忘れたアイテムがあると、トライアル北九州空港バイパス店、手稲星置店、苫小牧東店あたりで船降りた直後に調達する事が多い(特に防寒着や防水着)。
・・・あー、ツーリング行きてー・・・