タイヤの選択肢が少ないXG250トリッカー。
長らく純正のBS TRAIL WINGとIRC GP210しか選択肢は無かった。ワンチャン強引に履いてDUNLOP D605がイケる程度。
過去記事の件
久しぶりにリヤタイヤをGP210にしてみたインプレ
XG250トリッカーの前後タイヤはD605(KLX125用)がベスト化 か?
XG250トリッカーのタイヤについて考える
しかし、ついに2022年末、IRCからラインナップが拡充。
てことで、買ってみた。
そして走行してみた使用感などのインプレというかレビュー的なもの。
もくじ
- バイク乗る気を無くす混雑っぷりの2023年春
- タイヤの評価は極めてムズイ
- IRC GP-210 120/90-16 M/C 63P
- DUNLOP D605 90/100-16 M/C 51P
- IRC GP-410 120/90-16 M/C 63P
- GP-410のまとめ
山は危険すぎた(埼玉県某所)
バイク乗る気を無くしタイヤ交換を半月放置
3月20日頃に購入したIRC GP410タイヤ・・・
しかし、交換する気が・・・起きない。てかバイク乗る気が起きない・・・
毎年春休みシーズンは極めてヤバイのは解ってるんだけど・・・今年の群馬、ガチでヤバイ。平日でもキテる。
何で免許取れたのか解らんレベルの運転が炸裂しすぎ。まー、テンション上がって雑になるのは、解らなくもない。
しかし、いくらなんでも限度がある。ヤバいレベルが超過しすぎ。特に林道とか、対向車が来ないの前提で突っ込んでくるキ〇ガイ運転マンが多すぎだ。
絶対に行かない方が良い(街乗りグレードのハイト軽やミニバンで何であんなとこ行くのか、そもそも対向が同じサイズ車だったらどうするのか? マジで意味不明。こんなの10年前に居た? 居なくね?)。
・・・てことで、無駄に減るからあまりタイヤ交換したくなかったんだけど、去年夏に交換したGP210がもう極限すぎた。我慢できず交換を実施(完全手動)。
・・・即、完了。
山は見限り、ソッコー埼玉方面某所へ
走行・・・
うーーん・・・タイヤがどうの以上に、道路がクソ混んでる・・・今日、平日なんだけどな。トラック量はともかくレジャーっぽい車の量が異常。やっぱりこの時期は平日でも無理だ(過去記事の予想通り)。
てか、関東無理じゃね? これマジで従来型の関東バイクツーリング(峠を楽しむ的なヤツ)完全に終わったんじゃね・・・
などと考えながら、テキトーに走行した結果のタイヤレビュー。
の前に、一応・・・
タイヤの評価は極めてムズイ
という件を書いておきたい。
理由は、みんな走る場所と状況が違うから。そのせいで評価がブレる。
てかむしろブレるのがフツー。同じ結論に達するのは逆にアヤシイとさえ思う。
従って俺は、もっとみんな好き勝手に書きまくるべきだ・・・と思ってる。だって、メーカーお抱えのレーサー+大手記事は、サーキット基準でスポンサーのバイアスが掛かったレビューしかしてくれないので・・・
バイクは趣味なんだから。タイムがどうのとかどうでも良くて、むしろその辺のニーチャンやオッサンのノイズでブレまくりの多様性のあるインプレを聞きたいものだ。
まーしかしこれは、誰かが昔言っていたように本物情報を見極められるスキルが必要かつ、レビュアーにもある程度の表現力が求められるので・・・
激ムズイ。
レビュアーは少なくとも、バイク乗車スタイルは併記しなきゃダメだと思う。
けど、この業界は闇が極めて深く「まだ乗っていませんが見た目はサイコーです」みたいなコメが、湧きがち。
てことで、そのあたりの件から順番に書いておこう。
俺のタイヤ利用スタイル
公道100%で高速道路は基本乗らない派(そもそも地方で乗る意味無し)。ロングツーリングな傾向(1日150km程度を目安にしてるが、だいたい超過して200㎞になる)。
国道は基本避けるため、良舗装路が5割、荒れ舗装路4割、未舗装1割未満くらいな比率か、未舗装は御荷鉾スーパー林道レベルでほぼMAX。
タイヤ交換は年に1~2回。みたいな属性。
次に、
評価の基準
は、こんな感じ。
5段階で、公道最強スペックを5、事故るからやめとけスペックを0(論外)に設定した。
※あくまで俺の個人的感覚。この上(6以上)はオーバースペックであり不要。参考までにサーキットだと5が底辺、お遊び草バトルには7程度が底辺、タイム出すなら10必須だと思ってる。なお、特記無き場合、リヤタイヤの話。
この感じにて、IRC GP210、DUNLOP Ⅾ605、最後にIRC GP410の順で評価。
IRC GP-210 120/90-16 M/C 63P
トリッカーの定番。
- ドライ舗装路 4
十分だがパターンの割に意外と食わない(特に縦方向が弱い印象、てか4、5年くらい前にサイレントで仕様変更されてね疑惑を持ってる・・・) - ウェット舗装路 2
注意が必要(フロントはヤバすぎて俺は即捨てた) - 荒れ舗装路 3
普通に滑る(それが普通)が制御は可能 - 砂利 2
締まってればいける - 深砂利、濡れ砂利 1
きついがいけないことはない(函岳の歌登側、ウェットの川北温泉は可能) - 砂 1
0に近い1(進めるってだけ) - 泥 0
歩いたほうが速いレベル - ライフ
7000~11000㎞(9000超えるとフィーリング悪化が耐えられないが使えなくはない)
GP-210のまとめ
ロングツーリングに最適。高速も普通に走れる。
ダートも入れるが、慣れてない人は微妙か。ケツが流れたときカウンターを当てられない人はやめた方が良い。フロントGP210はマジで食わないので別途ブロック系タイヤが必須(純正のTW201で良し、ただし次項D605の方がいい)。
ガチダート勢が居るところ(ここ道路じゃなくね系)は基本無理だけど、このバイクでは行かないと思うので・・・オッケー。
DUNLOP D605 90/100-16 M/C 51P
KLX125用。
強引に履ける(ビードがクッソ固いのでホイールの傷とか上等、知らんわボケ派のDIY民のみ)。
なお、前後別銘柄とか異径サイズの交換をバイク屋でやってもらおう、とかいう甘い思考は論外。完全自己責任の自前交換が前提であり、余程バイク屋と和んでない限り原則断られるだろうと、一応書いておく。
- ドライ舗装路 5
十分すぎる性能(GP210より食う、全方向食う) - ウェット舗装路 4
普通にメッチャ食う(ダンロップすげぇ) - 荒れ舗装路 4
全く問題ない(60までなら) - 砂利 3
普通に走れる - 深砂利、濡れ砂利 2
注意が必要だがいける - 砂 1
締まってればいける - 泥 1
きついがなんとかギリで - ライフ
4000~5500㎞
D605のまとめ
このバイク、なぜか前後KLX125サイズのD605の組み合わせが最もコントロール性が高かった。
過去記事
XG250トリッカーの前後タイヤはD605(KLX125用)がベスト化 か?
サイズが違うので、これでもまだスペックを最大限引き出せてない説もある。実際にD605のセローはいけるのにトリッカーだと微妙なコースがあった。
まー、サスの問題だと思う・・・特に俺のは終わってるし。セローのショック入れるなり、セロッカーにするなりすれば、いけるようになるだろう(それセロー買った方が良いと思うが)。
IRC GP-410 120/90-16 M/C 63P
2022年末に発売。
GP110の後継らしいが、パターンが大幅に変わってる。需要をGP-610(更にオフ寄り)と2つに分けたのかもしれぬ(GP-210を合わせれば3つ)。
※2023年8月、ライフ終了したので追記 ※部分
- ドライ舗装路 4
GP210と大差なし(縦グリップがやや弱い・・・気がする) - ウェット舗装路 3
※フツー、GP-210よりはイイかな程度で「スゲェ食う」という感じでは無い、特に減ってくるとガチでフツー - 荒れ舗装路 4
全く問題ないが明らかに縦の食いが弱い(D605比で) - 砂利 3
普通に走れるが停止距離はやや伸びる(D605比で) - 深砂利、濡れ砂利 1
横は大丈夫だが縦が弱くトラクションかかりにくい印象 - 砂 1
締まってればいける - 泥 1
※動けるってだけ、D605の方がいい - ライフ
※4000~8000㎞(後述)
GP-410のまとめ
D605にかなり近いが、やや縦が弱く走破性は劣る。まーしかし、D605のトリッカー純正サイズが欲しかった俺的にはサイコー。
あくまで現在のところはファーストインプレッションだが、GP210とD605の間っぽい。舗装路はGP210に近く、未舗装はD605に近い感じで、けっこう良いとこ取りなナイスタイヤ(あくまで初見の所感)。この感じだと、俺のスタイルではGP-610を買う時は訪れない(はず)。
気になったのは、初期状態のタイヤ断面がけっこう尖ってるぽくて、旋回が激早なこと。これはライフ対策のような気がする(センターがやや減り状態で舗装路がベストになるげ)。
減り前提の設計だった場合、ライフに懸念が残る。まー出たばっかりだし、未知数すぎて予測不可能なんだが、8000㎞もったら最高だけど4000㎞だったらGP210でも良いなぁ・・・て感じ。
仮に中間の6000㎞だった場合、実に微妙。対D605で厳しい(純正サイズがある車種なら特に)。
あと、なんだかこのタイヤ、横滑り側と縦滑り側のバランスが悪い感じがするんだよね・・・
縦に比べて横方向のグリップを確保し過ぎというか・・・
この味付け、ABSとトラクションコントロール車対策かもしれん(前後は電子制御でカバーされるけど、左右はできないから、事故る前に前後方向で限界を感じてもらう方針説)。
あとは、俺のバイクのサスが終わりすぎな説もあり(ドライ舗装路はあまり関係ないと思うけど)。ちなみに現在、130000キロ突破。
更に言えば、エア落とした状態に最適化されてる説も。けどこれだとダメだよなぁ、ロングツーリング中に調整とかしたくないし。
※使い切ったため追記
138500km時に使い切った。
その感想を一言で言うと「消費期限が長いオフっぽいタイヤ」。だった。
理由はオフのライフにある。ファーストインプレッションのとおり、減り前提で作られてる感がありすぎ。
オフとしての賞味期限が2000km無い。ギリであるんじゃねレベルでも3000kmまで。
しかしそこからの消費期限(法的にアリなライン)がクソ長い。パターンを見ると、オフのスリップサイン的なモノがある。そこ(オフの賞味期限)まで減るのが超速いくせに、そこからがメッチャ長い。
その状態でもオンなら割と食う・・・GP210風味に。したらGP210で良いじゃん的な・・・
要するにコレ、ファッションタイヤ(寄り)なんじゃねーかな。「ブロックタイヤやでドヤー」みたいなのやりたいヤツにはサイコーかも。もっと言えば2年で5000kmとかしか走らないヤツ向け。それなら、減りが速いの解らんし。てか減りとかグリップなんかどうでも良いし。ファッションだから。
でも、交換してそのまま佐多岬まで行っちゃうスタイルの俺なんかだと、もう毎日「アレ? 昨日より減ってね? 食わなくね?」みたいに感じてた。
4日目の剣山スーパー林道は食ってたのに、17日目の全面サンドのキャンプ場はロクに食わなくてギリとゆー有様・・・
しかし、21日目の首都高は何の問題も無く爆走ー。
これ、半月で3000kmあらゆる場所を走りまくってるから解るだけであって、年2500kmスタイルのなんちゃって都市オフローダーならオフのグリップ落ちたとか、気づかないっしょ。
つまりそういう層を狙ったのではないかね。減ってても見た目ブロック感あるし。
てことで、次はGP210買った。たぶんもう買うことは無いだろう。
なお上記のリンク先、フロントもGP410にしてから鹿児島まで行ったんだけど、Fはイイ。オフでもけっこう食うし全然減らぬ。ただKLX125サイズのD605がほぼポン付けでイケるんで・・・
キッチリサイズを合わせたい(バイク屋でやってもらえる範囲)って事なら、FがGP410のRがGP210の組み合わせが、万能性は最強かもしれぬ。
昔も書いたけど、このバイクはツーリング中にふと目に入った荒れ脇道や路地に気軽にどこでも入っていけるのが良い。そこに魅力があると思ってる。
だから、オンに振りすぎてもオフに振りすぎても良くない。中途半端がベスト。