毎年この時期になると、各方面から湧いて出てくるキャンプ特集。
なぜかセットで「オススメキャンピングカー特集」みたいなものも一緒に付いてくるが・・・
毎回思う。アレって、ちょっとオカシくねー?
だってさー、「キャンピングカー」って、「キャンプ」じゃなくて「車中泊」じゃねーの? ・・・と
・・・てことで、この辺の事について、考えてみた。
もくじ
- 「キャンピングカー」の「キャンプ」部分は、意味が根本的に違うんじゃね?
- 「キャンプ」の定義を考える
- 寝ることしか共通点無くね?
- 「キャンプ」の必須条件は「仮設テント」なのでは?
- 結論
- まとめ
「キャンピングカー」の「キャンプ」部分は、意味が根本的に違うんじゃね?
日本語の「キャンプ」という単語はあいまいで、示す範囲が広いと思う。どういう経緯で使われるようになったのかは知らないが、元々日本には無い概念だったのかもしれない(それか、マーケティングの都合でワザとそうしたか)。
これに限らず、外国語から導入された単語はブレが大きい事も多い。
例えば「バイク」という語がある。
ロードバイク、オンロードバイク、オフロードバイク、スポーツバイク、スーパースポーツバイク・・・
これらは全て「バイク」という単語が含まれていて、全て「バイク」だが、順に、自転車、オートバイ、オートバイ、自転車、オートバイの事だ(両方の事もある)。共通点はタイヤが2本ついてるくらいしかない。
まぁ、割と形は近いけど、「ロードバイク」の事を話している時に「オンロードバイク」の話題を振られても困る。
同じように、「キャンプ」の事を話している時に、「キャンピングカー」の話題を振られても困るんだよな~・・・という話。
似てるのは単語だけで、ソレ、ジャンルが全く違うから・・・
「キャンプ」の定義を考える
いわゆる、キャンプ場や野山における「キャンプ」とはなんだろうか。改めて考えてみよう。
屋外で生活すること
これが「キャンプ」だとしたら、キャンピングカーは間違いなく「キャンプ」には該当しない。生活場所が不動産か動産の違いであり、キャンピングカーは完全に「屋内」だからだ。
テントを張ること
これも、キャンピングカーは「キャンプ」ではない。必ずしもテントを張る必要性が無いからだ(張るなら最初から車載設備は要らない)。タープがあれば十分だろう、いや、それすら不要か。
屋外で炊飯すること
これはそもそもキャンプではない(どこに居ようが炊飯はする)と俺は思うけど、コレを「キャンプ」としているキャンプ場は実際に有る(特に都市部の教育委員会管理系のヤツ)。しかし、通常はテント設営とセットになっている。
そしてこれだとしても、キャンピングカーは「キャンプ」ではない。炊事施設が屋内(車内)に付いているから。
自宅以外の場所で宿泊(寝る)すること
これが「キャンプ」なのだとしたら、キャンピングカーは「キャンプ」に該当する可能性はある(自宅が無い場合や、別邸であるとも考えられるので、確実ではない)。
しかし、これのみの要素で断定してしまえば、簡易コテージへの宿泊(極端に言えばホテル)も「キャンプ」に該当してしまうだろう。
なお俺は、最近ハヤリのグランピング、アレはキャンプじゃないでしょ派だが、キャンピングカーよりは、よほど「キャンプ」に近いとは思う。
寝ることしか共通点無くね?
とりあえず、自宅以外で寝る行為をクローズアップしてみよう。これが「キャンプ」であった場合、どうなるのだろうか。「キャンプ」という単語を含むいろいろなケースについて判定してみた。
キャンプに該当する
ファミリーキャンプ、グループキャンプ、野良キャンプ、ツーリングキャンプ、ブートキャンプ、キャンプ座間、難民キャンプ、2軍キャンプ、キャンピングカー、グランピング(キャンプの語入って無いけど一応入れとく)
キャンプに該当しない
デイキャンプ、BBQキャンプ
デイキャンプは非該当で「キャンプ座間」が該当するのはオカシイだろ
てことで、この基準は間違いである可能性が非常に高い。
寝る行為はキャンプの主体にはならないのだ。理由はたぶん、どこに居ようと人間は寝るから。
まー極端な話はそのくらいで置いといて・・・2019年現在の日本における一般的な認識として、キャンプ場でやる「キャンプ」と言えば、
自宅以外の場所で仮設のテントを張って飯食って休憩する(寝る)
ことではないだろうか。改めてこの基準で判定してみよう(より詳しい定義は、金田一先生かグーグル先生に聞いてほしい)。
キャンプに該当する
デイキャンプ、BBQキャンプ、ファミリーキャンプ、グループキャンプ、野良キャンプ、ツーリングキャンプ
キャンプに該当しない
ブートキャンプ(仮設ではない)、キャンプ座間(仮設ではない)、難民キャンプ(自宅を失っている)、2軍キャンプ(テントではない)、キャンピングカー(テントではない)、グランピング(仮設ではない)
「キャンプ」の必須条件は「仮設テント」なのでは?
一般の認識と俺の認識には、多少ズレがあるかもしれないが・・・「キャンプ」=「テント」だと思う。そして仮設じゃないテントはグレー(あまりないと思うが)。
更にそこから何かする・・・まー、調理して飯食うことが多い。このあたりまでが最大公約数ではないだろうか。
だからやっぱり、泊まることは「キャンプ」には含まれないと、俺は思う(繰り返すが、どこに居ようと寝る行為は避けられないから)。
実際に、調理を想定していない屋外火気禁止のキャンプ場、泊まる事を想定していないデイキャンプ場、キャンピングカーを含む車両侵入禁止のキャンプ場が存在することを考えると、現在の日本における「キャンプ」の共通認識は「テントの設営」にある・・・という説が濃厚ではないだろうか。
そして、この基準で判定すると・・・
キャンプに該当する
デイキャンプ、BBQキャンプ、ファミリーキャンプ、グループキャンプ、野良キャンプ、ツーリングキャンプ、グランピング、難民キャンプ
キャンプに該当しない
ブートキャンプ、キャンプ座間、2軍キャンプ、キャンピングカー
となった。
結論
てことで、「テント」が必要ない「キャンピングカー」は「キャンプ」ではないと思う。グランピングや、難民キャンプの方が、よほど「キャンプ」に近い存在。
そもそも「キャンピングカー」の必要とするキャンプ場とは、駐車場のことであり、いわゆる「キャンパー」が必要としてるキャンプ場とは、要求スペックが全く違うじゃないか。
てか、駐車場完備のオートキャンプ場ですら、キャンピングカーは行く必要が無いでしょ。だって、オートキャンプ場にある設備は、全てキャンピングカーにあるんだからさ。既に持ってる設備と同じような設備を使うために、代金を支払う意味があるのだろうか・・・
俺はたまーに車中泊をする事あるけど、その時、コンロとかテーブルが欲しいなぁ・・・有るとこに行こうかなー。とは思うが、クルマに付いてたら行かないだろうね・・・ただ水は・・・バイクやチャリや徒歩ならまだしも、車載レベルの大量使い(パクり)にいくのは、さすがにガチクズ迷惑行為なので、水目的ならアリなのかもね・・・
あと最近、もはやコンセントは必要ないね・・・リチウムイオンバッテリの容量がクソデカくなった上に、LEDライトだと全然電池減らないから。冷暖房は元から無理だし、冷蔵庫はコンビニ有るから不要。
ま、趣味なのでやりたいようにやれば良いんだけど、車中泊とキャンプの要求条件が全く違うのは確か。
まとめ
「キャンピングカー」の最大の特徴は、生活の拠点が移動できる事ではないか。だから、使ってる人は「キャンパー」ではないと思うし、キャンプではない。
大多数のテント持って移動してるキャンパーは、あくまで仮宿を設営しているのであって、生活の拠点ごと移動しているキャンピングカーとは根本的に違う。
そして、キャンピングカーは、良く言えば旅暮らしの移動生活者だが、悪く言えば住所不定の流れ者である。これ即ち、旅人でも観光客でもないケースが多々ある。その事をしっかり説明せずに「キャンプ」的なイメージで売るのは、非常に疑問だ。
ということで、俺はあえて言いたい。
根本的に、「キャンピングカー」と呼ぶのが、大間違いではないか。
「移動ハウス」か「モーターホーム」などとと、ちゃんと呼んでいただきたい。
いわゆる「キャンプする人」より「車中泊する人」の方がよほど近い存在なんだから。
私もキャンプ好きです。
次はキャンピングカーをレンタルして試してみます。
良ければ購入しようかと。
キャンピングカー買って色々なところで焚火や炭火焼きをしたい、雨や飽きたら車内で料理ですが、基本は外で楽しみたい。テントだって張ります。
が、日本はアメリカと異なり勝手に自然の中に駐車して火を起こして大丈夫な場所が少なすぎだと思います。泣く泣くオートキャンプ場にキャンピングカーで乗り付けるのでしょう。
まだ、買ってないですが。。。
色々考察されていますが、源流は同じと思います。テントのキャンプ、別荘でログハウスを建てる、キャンピングカー、日常都会生活から離れて自然生活を楽しむ。
テント用品を車に詰め込んでテントサイトに行ってると思いますが、少し金出してキャンピングカーにしてしまえば両方楽しめると思っています。
YSDさん
ご意見いただきありがとうございます。
自然の中に駐車して火を起こして大丈夫な場所が少なすぎ
>全くその通りなのです・・・が、それは「日本」だからではありません。「大都市圏近郊」だからです。
文面から察するにYSDさんは大都市圏にお住まいと存じます。
大都市圏近郊は確かにそうなのですが、この国、ド田舎に行けば実はそうでもありません。
公式には「ダメ」となっておりますが、実態としてド田舎(てかウチの近所だけかも)では、自分ちの畑やら河原で割と自由にやっちゃってます・・・夏場の休日などはそこらじゅうから肉の香りが漂ってきます・・・
そしてですね・・・「日常都会生活から離れて自然生活を楽しむ」
という感覚は田舎の住民にはあまりありません。これは、都会在住者との極めて大きな差、かつお互い認識してない事です(私は、東京区部と横浜にも過去住んでました)。
田舎では住宅がそもそも大自然の中にあり、極端な話をすれば毎日が「自然生活」なのです・・・従って、田舎の住人には「YSDさんの言われるようなキャンプ」には魅力があまりありません(おっしゃる通り、好きな人はガチでログハウスとか建てて住んじゃうので)。
そのためなのか、都会から一定距離離れた途端にほとんどのキャンプ場が無料(か数百円)になります(関東はほぼ無いですが、東北、北海道、四国は無料がデフォです)。
また、私は車+テントのスタイルではありません。バイク+テントのスタイルです。従いまして、YSDさんとはちょっと感覚が違うと思いますが、一つ申し上げておきたいことがあります。
それは、キャンピングカーは車、バイク、チャリ、徒歩のうち、最も地元にお金を落としてくれない、ということです。
全部積み込んで来てしまう&ホテルに泊まってくれないからです(他にもありますが、これが根本的に違うと感じる主原因です)。
従って、地方都市ではキャンピングカー(車中泊)は都会人の予想以上に嫌われています(まー、ごく一部の超長期滞在の輩のせいなんですが、区別できませんので・・・)。
ご気分を害しましたら申し訳ありませんが、本文中にも記載してある通り、そのことを全く認識せず安易に購入され旅先で冷遇されている方と、たまにお会いしておりますから、そういう事もご理解の上、購入するとより幸せになれると思い、あえて書いておきます・・・
最後に、もし私がキャンピングカー買ったら行っても良いかな・・・と思う、行ったことのあるキャンプ場を列挙しておきます。
※リンク先は泊まった(行った)日のブログ記事
稚内森林公園
ウスタイベ千畳岩(キャンピングカーエリア)
初山別みさき台公園(無料区画)
霧多布岬(の駐車場)
鋳釜崎
仁淀川の河原サイト
四万十川の河原サイト
若宮公園(放置して干潮時に亀島へ行きたい)
神川
浜尻
やはり本州には、ほぼスポットがありませんね・・・
今後ともよろしくお願いいたします。