バイクツーリングのベストシーズンを考える ~実は関東には、ほとんど無かった~

バイク(オートバイ)のベストシーズンは予想以上に短い。特に関東は短い気がする・・・

はたして、年間何日くらいあるのだろうか?

今後のバイクツーリング計画を練るにあたり、今一度あらためて考えてみた。

もくじ

  • そもそもベストシーズンの「ベスト」って何?
  • 意見が分かれそうなポイント
  • 過去の ベストシーズンの実績
  • 日本国バイクツーリング ベストシーズン開始/終了時期の目安
  • 最もベストシーズンが短いのは関東
  • 関東最大の欠点 バイクツーリング先のほとんどが山間部
  • まとめ 関東でバイクツーリングは厳しい

 

jptouringseason日本国 バイクツーリングシーズンの図(暫定版)

そもそもベストシーズンの「ベスト」って何?

春~秋にかけては、「ベストシーズン」という単語をよく聞くようになる・・・が、当然ながら、ヤルこと(ジャンル)によってベストな条件は異なる。

特にバイクツーリングは、条件が厳しいジャンルだと俺は思う。専用設備でヤルわけじゃないからだ。ものすごーく、外部要因に影響されやすい。

思いつく要素を挙げれば、

1 天候
2 気温
3 ルートの開放感
4 交通量※

の順か・・・

ただし、これらの許容度合いは各自で異なる。嗜好(バイクのスタイル)によって「どこまで悪条件を受け入れるか」が、変わるから。

でも、バイク乗りの最大公約数的なものは、確実にある。今回それを探ってみた。そして、地図にしてみたら、関東にベストシーズンほとんど無くね?

・・・という話。

※交通量は重要だけど、行かなきゃ解らねぇだろ論が先行して無視されがち。また、ルートの開放感と交通量は、シーズンで変動する・・・が、コロナウイルスのせいで、今後のツーリング環境は激変する可能性が高い・・・てことで、2019年までの日本、こんなだったなー・・・という前提で話を進める。

ベストな条件=バイク乗りの最大公約数

365日中300日以上はバイクに乗ってる俺が、ツーリング先で出会ったバイク乗りなどと交流した経験を加味し改めてよく考えると、各要素の重要度は、パッと思いつく順と異なっていて・・・

1 気温
2 交通量
3 ルートの開放感(見通し)
4 天候

この順に大事。

なぜなら気温は、他の全ての条件が揃っても無視できないから。

例えば、交通量が少ない(時期の)開放的なルート+快晴のケース、真夏の暑さはともかく、真冬の凍結は2輪で対策できない。

また、開放的なルート+快晴のケースでも、渋滞してたら台無し

更に、いくら晴れていても、見通しの悪い信号だらけの市街地の国道を延々バイクで走っても、全く楽しくない。

・・・

こんな感じで、ベストな最大公約数を探ってみたら、こーなった。

ベスト条件1 適正な気温の範囲は?

14℃~24℃がベストか。

下限は4℃くらいまで可(ただし専用装備必須)だけど、できれば6℃ほしい。12℃あれば余裕。でも、サイコーじゃないのは確か

上限は36℃(体温以下)。ここまでなら許容できる(ただし信号がほとんど無いド田舎に限る)。30℃を超えると市街地は苦行。25~30℃は余裕だけど・・・サイコーではない・・・

3℃を下回ると路面凍結の危険性が高く、36℃を超えると、バイクより人間が壊れる危険性が高まる。

ベスト条件2 適正な交通量の範囲は?

混雑具合を具体的な数値で表すならば、平均の車間距離が500m以上は欲しい。1km以上あればベスト(昼間の総交通量1500台以下)。従ってシーズン中の観光地は、クソ判定とせざるを得ない。

参考 全国道路交通センサスがバイクツーリングに使える

更に言えば、人口密度より、クルマ(4輪)の絶対数がより重要だと感じる。

バイク、チャリ、歩行者、農林水産業専用車(小型特殊、大型特殊)は、バイクの場合、居ても全然オッケーなんだけど、クルマはダメだ(特に中型トラック)。速度域が中途半端に被るため延々追走するハメになるから。

万が一、事故に巻き込まれた場合、バイク側だけが一方的に死ぬのも最悪。

てか、クルマとバイクのツーリングでは要件が全く違う(過去記事参照)。どちらも「ツーリング」だけど、中身は別物、根本的にジャンルが違う。

これは、キャンプとキャンピングカーの差(同じく過去記事)より確実にデカイ。

ベスト条件3 ルートの開放感の目安

これはほぼ、「信号が無い」と同義。最低10km信号なし。20km以上ならベストか。

バイク乗りは海岸線の道路や、展望台行きの山道に吸い寄せられる習性がある。これは交通量が少なく、開けている場所には信号も無い(だろう)事を、フィーリングで察知するから(これを察知できない人は、バイクを降りてしまう傾向にある気がする・・・)。

また、見通しの悪さは事故にもつながる、特にぶっ飛ばしてなくても危険性は高い(そういう道路は取締も多い、そして信号が着く)。

たとえ信号が無くてもダメなルートも一部には有って、その代表格が長大トンネル。特にトンネル内にコーナーがある道路はダメすぎ(水流多い、滑る、気温が高/低い)。開放感も皆無。

ベスト条件4 天候(雨の許容度)

晴れがベスト。次点曇り。雨はイヤだ。

これは、どれだけ雨に打たれ強いかという話。たいていの人は、霧(雨)までなら許容だけど、雷雨は無理(落ちたら死ぬ)かな、と思う。

これは、メチャ解りやすい要素。だから真っ先に思いつくのだろう。そしてみんな同じパターンで出発し、混むという流れ・・・

意見が分かれそうなポイント

バイクはフィーリングが全てなので、意見は分かれるものだ。

同じく、今まで遭遇したバイク乗りたちの意見に基づく体感値から、特殊なケースについて、俺の見解を書いておこうと思う・・・

なお、解りやすさのため、パーセンテージで表現するけど、エビデンスなどは一切ない。フィーリング100%

路面凍結でもオッケー派が居る

バイク乗りが、路面凍結嫌いな確率は99.999%以上・・・

だと思うけど、ごく一部のイカれた連中にサイコー人種が居る可能性は否定できない。

ただそれは、バイクツーリングではないと解釈したい(ネタ、エクストリームスポーツ、X Gamesの類)。

交通量が多い方が良い派(わざわざ行く)が居る

95%以上のバイク乗りは渋滞を嫌う。

・・・が、残りの5%くらい。渋滞が楽しい(嬉しそうに話す)という人種が、実際に居る。

俺の分類だと彼らは、「とにかく自分が大好きタイプ」にカテゴライズされる。このブログでもたまに出てくる、ツーリング先で話が全く噛み合わない人たち(BMW率が高い)の事だ。「バイクの運転がサイコー」でも、「このバイクがサイコー」でも、「この景色がサイコー」でも、「タンデムの距離感がサイコー」ですらなく「バイクに乗ってる俺がサイコー」系のヤツだ・・・

まぁね・・・この分類も所詮フィーリングなので、真相は解らないんだけど、どうせ一生理解できないだろうし・・・

ただしこれ、混雑の許容値は程度の問題だから、各自で閾値が異なってるだけだろー、という見方もできなくもない。

特に東京圏民の渋滞耐性は異常に激高すぎる。ド田舎民(俺も)的には、見える範囲に車列ができたら渋滞信号1回で通過できない状態になったら酷い渋滞。くらいの感覚だからねぇ・・・

市街地の方が良い派が居る

90%以上のバイク乗りは、特に用事が無い限り、市街地をなるべく通らない走行ルートを選ぶ。

前述のとおり、見通しが悪く信号も多いし、事故るリスクが高いから。

でも一部には、市街地サイコーの人種が居る。

具体的には、さっき挙げた「とにかく自分が大好きタイプ」と、パリピ系珍走団属性が強い輩(若気の至りタイプ)などに居る(バトル系は市街地嫌い)。

市街地は公共交通機関+徒歩で行くところだと思っている俺と、彼らの思想が交わる事は永遠に無いだろう(大部分のバイク乗りとも、交わるとは思えないが)。共産党と自民党みたいなもんだ。

天候とか関係ねー派

これは割と居る。80%以上は雨は嫌いだと思うけど・・・天候は気温との兼ね合いもあるから、必ずしも晴れ=サイコーではないし。

てか、これも程度の問題だから、ちょっとくらいなら降ってても平気、最悪というほどでもない・・・という人は多い。俺も、前走車が居なければ、かなりの段階まで許容する。

特にド田舎なら許容範囲は広い。雨でウザイのは、ほぼ前走車の飛沫と対向車のライトだから・・・俺しか走ってなきゃ関係ない。

たまーに、「田舎道の泥跳ねガー」みたいな人がいるけど、ビシャビシャになってくるとさー、逆にもうどうでも良くなってきて、雨が強い方がバイクの汚れも落ちて良いんじゃね的な、謎思考になってくるんだよね・・・

あと、雨って若いヤツほどシカト・・・歳をとるほど弱い傾向が、明らかにある。

まぁ、老人は風邪ひいたら生死に関わるけど、若者は割と平気だからだろう(今話題のコロナと一緒)。



過去の ベストシーズンの実績

これらを踏まえて考えると・・・最大公約数(ベスト条件)は、

気温18~20℃前後、交通量皆無、見通しが良い道路、晴れてる

この条件に合致するときが、バイクツーリングのベストシーズンだ。

過去、この条件に合致したのは・・・

  • 宗谷 9月初旬(やや寒い)
    horonobe
  • 四国カルスト4月中旬(やや寒い)
    sikoku-karst
  • 大隅半島5月下旬 (やや暑い)
    kisira

次点は

長崎県雲仙周辺(山間部寒い)4月中旬
isahaya

オホーツク&釧路&根室&十勝(地域差大きい)9月
sikaoi

下北半島&津軽半島 8月下旬(曇りがち)
aomori

宮崎&熊本&大分山間部 5月中旬(ベスト)
aso

・・・

日本国バイクツーリング ベストシーズン開始/終了時期の目安

これら過去の記憶と、気象観測データを基にして、日本列島にラインを引いてみたのが、この図。

日本国のバイクツーリング ベストシーズン開始/終了時期

jptouringseason

補足

あくまで、気温ベース+俺のフィーリングによる補正値。

ここから、交通量、ルートの開放感(見通し)、天候の各条件が全て合致しなければ、ベストにはならない。

また、太平洋側に開始月、日本海側に終了月を記載したけど、実際には標高差などがありブレは大きい(後志や東北北部の山間部はガチで寒い、関東付近の渋峠、麦草峠、金精峠は6月でも冬、九州や四国内陸部も寒い、など)。

南西諸島と宗谷では、4~5か月ものズレがある。俺の体感では、9月中旬の宗谷沿岸=11月上旬の群馬北部、2月下旬の種子島屋久島地方沿岸=4月上旬の福岡=5月中旬の長野 のような感じ。

これ、一見、北海道が最もシーズンが短いように見えるけど・・・それは間違い。

最もベストシーズンが短いのは関東

これは、交通量、ルートの開放感(見通し)、天候の条件が北海道より遥かに厳しいからだ。

具体的に何日あるのか計算してみた。

・・・結果から言えば、関東のベストシーズンは、年間50日以下しかない。

関東のシーズンが短い理由

  • 人口(市街地)が多すぎる
  • 梅雨が長い
  • 夏が暑すぎる

主にこの3つ。特に人口多すぎ問題がデカイ。市街地にバイクシーズンなど存在しないから。

前に挙げたとおり、真っ先に回避する対象になるのは、市街地である。

関東のバイクツーリング除外エリア(市街地)

自称、関東全市町村に行ったことのある俺が、「ここは確実に無理だわー」・・・と感じる地域を挙げると・・・

  • 東京都23区
    全域(湾岸道路等もアウト※)
  • 神奈川県
    圏央道以東の全域、沿岸部全て(西湘バイパスはアウト※)+小田急沿線
  • 東京都西部多摩地域
    平野部全域
  • 埼玉県
    国道16以南全域、JR沿線(八高線を除く)
  • 千葉県
    国道16以西全域、千葉市周辺市町村(市原、四街道、佐倉、富里、成田、大網白里、東金、八街 等)、我孫子
  • 群馬県
    藤岡-高崎-前橋-伊勢崎-桐生-太田-館林のM字のライン(平野部ほぼ全域)
  • 栃木県
    足利-佐野-栃木-小山(+結城筑西)のライン、宇都宮環状内+周辺特に鹿沼市街方向
  • 茨城県
    埼玉県境付近(古河)、つくば-常総-守谷-取手-龍ケ崎-牛久-土浦のO字のライン、水戸から福島県境までの沿岸部。ただし唯一、稲敷~鹿島灘南部にはここ10年以内に行っていないため、近年の状況は謎。

※上下分離の自専は走行速度が高くマイペースで走れない上に、好きなとこで止まれないしUターンもできないからダメ。

関東のバイクツーリングがアリな地域(非市街地)

残った地域は、島しょ部を除くと・・・

南関東(3県+東京)

  • 西部の山間部(箱根、丹沢、奥多摩、秩父、利根川沿いの一部)
  • 房総半島(九十九里、外房)

南関東は、これしかない。この西部山間部の面積は3500平方km、九十九里外房は3000平方kmくらい(俺調べ)。

参考までに北海道(島しょ部除く)は78000平方km。九州は36800平方km。

北関東(3県)

  • 群馬の山間部全域と平野部の一部
  • 栃木の山間部全域と平野部の大部分
  • 茨城の北部山間部と平野部の一部

同じく、群馬5500平方km、栃木6000平方km、茨城4800平方kmくらいある。ただし、山間部の国道は基本全てがトラック街道。てか、トラックのために道路を作ったのだから、当たり前だが・・・

関東最大の欠点 バイクツーリング先のほとんどが山間部

関東では貴重な平野部のスポット、外房、九十九里。でもここの沿岸部も市街地だらけ。やはりメインは内陸の山地。例外は香取郡~九十九里あたりのみ・・・

つまり、人口密度高すぎな関東地方でバイクツーリングをしようとすると、行き先はほぼ山間部しかない

関東の山間部はシーズンが短すぎる

関東の山間部は千葉を除き、標高が高い。そのためガチで寒い。

栃木北部は平坦だけど、フツーに寒い。気温カテゴリーは山間部に入る。よく、在京マスコミが、「北関東が暑い」みたいな事言ってるけど、あれは真夏のごく一部の平野部の市街地だけの話だ。

冬季の山は寒い。12月、1月、2月、3月は確実に無理。フツーに凍ってる。てか、通行止めになり、3月どころか4月でも走行すらできない道路が多数存在する。

先程の図のとおり、関東山間部のバイクシーズンは、5月開始の11月完全終了だから、MAXで約6ヶ月。25週間程度。約半年しかない。

関東は雨が多すぎる&雨間が暑すぎる

山間部は、やたらと雨が降る。そして梅雨と秋雨がある。6、7月は7割以上雨。9、10月も半分弱は雨だ(10月下旬は割とマシだけど、後述の紅葉混みすぎ問題)。

8月は比較的晴れるが、暑すぎて行く前に力尽きる。まぁ俺を含めて、北関東住民は割と問題なく行けるけど(市街地中心からド郊外まで20分あれば余裕)ベストではない。南関東は信号が多すぎるから、ほとんどの地域は苦行でしかない(千葉東部と神奈川西部は割とマシだが、内陸の多摩埼玉は無理)。

これら要素を考えれば、ベストになる可能性のある日数は、5月に4週間、6-7月で2週間、9-10月に5週間。

条件が揃うのは、先程の半分以下、合計11週間ほどしかない。

関東の山は交通量が多すぎる

関東だけ特有の現象、土日祝クッソ爆混み問題。関東人にはイマイチ解ってない人が多いけど、他地域とは混雑のレベルが違う※。

そして、先程挙げたバイクツーリングスポット(山間部)は、全部ガチな観光地。土日祝はクルマで溢れる。

前にも書いたけど、南関東は人口が多すぎるんだよ・・・(参考、南関東3県+東京都で3700万人)。

特に、大学生の休み期間(主に2月下旬~4月上旬)、GW前後、ボーナス&夏休み期間(7~8月)、紅葉時期(10~11月)は酷すぎる。

これらシーズン中は、混みすぎてベストな条件が全く成立しない。

※本当ーに、マジで違う。たとえば大阪+兵庫の人口は東京都単独とほぼ一緒。愛知+岐阜の人口は埼玉+群馬とほぼ一緒。しかも大阪名古屋は市街地が圧倒的に小さい。これも前に書いたけど、梅田-箕面は15km、難波-河内長野でも25kmしかないが、上野-熊谷ですら60km、上野-土浦は55km、上野-成田は50km、品川-横浜が20kmからの横浜-小田原は更に50km、新宿-青梅は40km、つまり直径100kmの範囲がほとんど市街地、これ、関西圏に当てはめたら、名張から丹波篠山あたりまでの全域が伊丹や池田みたいな感じだからね・・・ありえんやろ(関西人的に)。

まとめ 関東でバイクツーリングは厳しい

雨日を除外した次点で 11週×7日=77日 しかない。

そこから土日を除くと 77日×5/7=55日。

更に祝日と長期連休を除くと・・・残るのは45~50日。

こんなの、土日休みの会社員じゃ、ベストシーズン(条件)狙うのなんて、夢物語のファンタジーレベルじゃね?

超自由スタイルの俺でさえも、無理筋感ハンパナイよ・・・てか、近場ツーリング計画を立てようかと思ったけど、やっぱり最低限、関東を出ないと無理だな・・・

ということで、年間のツーリング計画は大事なんだなー・・・と改めて思った。

参考
四国方面→四国バイクキャンプツーリング計画 -走行ルートを考える-

北海道方面→関東地方から北海道へバイクツーリングに行くベストなフェリー航路を考える 2020年版

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