ロングバイクツーリングに重要な宿泊地の選定・・・だが、ここ2年で事情が激変。都市近郊の無料スポットが閉鎖されまくってる。
てことで、前回検討した「群馬⇔西日本ツーリング」のルートにある、寝るスポット(無料~目安最大で4000円/泊)を詳しく調査してみた。
- 2022特殊事情
- 宿泊地 選択ポリシー
- 伊那谷周辺(南信~北設楽郡)
- 浜松~渥美半島(愛知静岡県境付近)
- 伊勢志摩~串本(奈良三重和歌山県境付近)
- 四国
寝放題だった3年前の岐阜(輩が増えすぎて閉鎖した模様)
2022特殊事情
コロナとブーム?のせいで2019年以前と比べ、確実に世の中は変わった。
特に、「詰め込みまくり感染リスク上等ブッチスタイル」の格安宿泊施設と、「平日夜なんて寝に来る旅人くらいしか居なかった」都市近郊型キャンプ場が完全に変わった。
従って想定しておかなければならない事情が、けっこうある。
俺が思うにこんな感じ(前回の件+α)
- 予約が極めてしにくい
まん防が出るかもしれないから(元々バイクは予約しにくい、後述) - 閉鎖の可能性が高い
都市近郊の格安キャンプ場で多発してる(東北北海道方面を調査した過去記事参照) - 無料の飛び込み可能スポットが激減してる
閉鎖を免れた市街地に近い無料スポットは有料化、事前予約定員制導入の流れ(バイク寝る目的向きではない) - 逆にホテルが飛び込み可能
インバウンドどころか出張も消えた。特に3大都市圏ではスーパーオートキャンプ場とビジホの価格が完全に逆転してる(例えばこの日、新横浜で3600円だったが、南関東のキャンプ場はフツーに3000円超えてくる) - ネットカフェが変化
個室改装のプライベート強化が一部で進行(ただし最近使ってない。かなり古いが利用実績としては 佐賀、札幌 等がある) - その辺で雑に寝るのは危険
明らかに社会が不安定化しており、2019年頃の感覚だと危険度が高いと俺は感じている
これらを勘案して、宿泊地を調査。
宿泊地 選択ポリシー
・・・の前に、あくまでバイクツーリングが主体(宿泊地は寝るだけ)の俺が寝るスポットを選ぶ時の基準、のようなものを書いておこう。
一般の旅行感覚で「ちがうじゃん、ボケ」とか言われても困るので・・・
絶対譲れない不動のマイルールはこんな感じ
大都市近郊の土日祝にキャンプしない
理由は単純。混みすぎてて寝れないから。
設営したら小学生低学年より先にソッコー寝るスタイルは不可能に近い。
輩の発生確率もハンパナイ。関東近郊とか絶対にムリ。まぁ、ほぼ全部閉鎖されたが(というか関東は、ほぼ全部ただの河川敷タイプなので、野良と大差ない)。
1週間以上前の予約は絶対にしない
この理由も単純、雨が降ったら行かねーから。
予約で半額割引の宿に雨の中を走行して行くより、逆方向の晴れてる地域の宿に倍割増で飛び込んだ方が、もう確実に100%、満足感は高いと断言できる。
一部に、平気で1ヶ月後の予約とかしちゃう人が居るけど、あれは愚か過ぎ。つーか、あえて言うけど阿呆レベル。もうちょっとバイクという乗り物について考えた方が良い。
有料ドミトリー(またはカプセル)は無理
なぜかネットカフェより高いから。
ぶっちゃけあれは、素泊まりなら1000円以下(清掃協力金+α)が適正だとさえ思ってる。でも一応「ホテル」カテゴリなので、寝具が用意されてるせいで料金がけっこう高い(寝具など要らぬ)。
ライダーハウスならまだしも、都市型タイプだと方向性が違う宿泊者も多く、メットやジャケット、てかバイク本体などの比較的高額アイテムが多いバイク乗りにとっては、管理(セキュリティ)もめんどくさすぎる。
そもそも、ほとんどが都市部のマイナー路地にあり駐車場事情が悪い。チャリ混合駐輪場や中途半端な繁華街のPより、郊外型ネットカフェ入り口前の駐車枠に停めたほうが遥かに安全性が高いというオチ。
というよりアレ・・・ネットカフェやビデボと構造上は大差無い。場所によってはソレ以下だし・・・
有料で比較的高額のドミトリータイプは、「宿泊施設」という体裁の中でハックしたらああなった。という既に時代遅れの施設だと勝手に思ってる。
だったら「事務所」という体裁の中でハックした施設であるネットカフェやビデボの方が、設備も揃ってて良くね? という俺みたいな思想のヤツにはドミトリーに1000円以上払うとかアリエナイ。
まー・・・確かに唯一、清掃面(感染症対策)だけはカプセルホテルの方が上回っていたと思うけど、もうこのご時世では、無茶運営のネットカフェは消えたはず。したら大差は無くなってしまったのではないかな・・・
エリアによって宿泊手段を変える(寝る難易度)
これらの各種寝るスポット、優先順位は・・・
無料ライダーハウス=無料キャンプ場>格安キャンプ場>野良(グレー野営場)>ネットカフェ>ビジホ=ビデボ
この順で使う。しかしこれ、地域によって適正(選べる範囲)が違う。
本件を経験と主観で「難易度」として判定すると、5段階のエリアに分かれる(ユルい順)。
- 無料ライダーハウス圏
逆にホテルが無い。ただしこのエリア、北海道にしかないと思う(なお、現在ほぼ全て閉鎖)。 - 雑にどこでも寝れる圏
いわゆる野宿、野良キャン。1の範囲は全て含まれる。経験上、新幹線がある地域は無理(函館市~鹿児島市の沿線) - 無料/格安キャンプ場圏
三大都市圏以外の全域。1と2の圏内は全てココに含まれる。そのため実は、2の雑に寝る必要性はほとんど無い。ただし、ここ数年急激に侵食されて減ってる - ネットカフェ/ビデボ圏
地方都市近郊。キャンプ場の利用料が500円を超えてくる地域。1000円以下のキャンプ場は需要が違うため、逆に寝にくい傾向がある - ビジネスホテル圏
政令指定都市周辺。前述のように、東京圏ではキャンプ場利用料の方が高いという、地方民には理解不能な逆転現象が起きてる
このマインドにより調査開始・・・
結果は以下のとおり。
伊那谷周辺(南信~北設楽郡)
山間部はさっきの難度3、市街地は4、東京側はやや5(だと、俺は思ってる以下同じ)。
念のために言っとくけど、長野で雑に寝るのはやめた方が良い。特に河原はヤバイ。草が生えてないのは土砂崩れでもってかれたか水が来たせいなので、やるなら死ぬ覚悟でやるべし(西日本や北海道と同じ感覚でやると鉄砲水が来て死ぬ)。
あと、キャンプ場は「はちのす」あたりを見れば良いだけなので原則として省略する(一応調査結果を書くと、樽尾沢→災害閉鎖中、御座松→閉鎖中、野底山→値上げ、陣馬形山→超高額化、な感じ)。
ここ数年でかなり侵食されてきた感じがあるけど、まだ無料スポットはソコソコあるため、平日なら寝るキャンプは十分可能。
てことで、荒れた場合の避難先として、代替施設を調査したところ、2つあった。
自遊空間 伊那店
- 駐車場
巨大(建屋より広い) - 料金
ナイトパック9時間 2220円(入会金別途) - 寝やすそう席
マット15席
当たり前だが、価格は変更される事がある(以下同じ)。
ロケーションの割にナイト料金が高く、微妙。ぶっちゃけ行く価値無い。
エアーズカフェ 飯田店
- 駐車場
中規模(建屋と同規模) - 料金
ナイトパック8時間 1800円(入会300円別途) - 寝やすそう席
フラット9席
独立系のため、県外民が入会するメリット無し。前述のとおり南信には無料/格安キャンプ場がけっこうあるため、余程の嵐でも無い限り行く必要なし。
参考までに、俺は関東大手ほぼ全チェーン店の会員カードを持ってる。個人的に寝やすい順に並べると、バグース>快活>マンボーの順。アプレシオ、自遊空間、コミックバスターあたりは微妙(まー、店によるけど、というかたぶん県と市の条例の関係)。
安ホテル 無し
長野は観光価格に引っ張られるためか、ホテルは全般的に高い。
伊那、駒ヶ根、飯田の規模では都市型エンジョイの期待値も低く、あえて駅前タイプのビジホを選ぶメリットも無い(中途半端に駐車場代もかかる)。
浜松~渥美半島(愛知静岡県境付近)
概ね浜松駅~豊橋駅の間のエリア。
難度3~4だと勝手に思っていたが、調査してみたところ近年は難度4~5になったようだ。
実際に以前から目をつけていた滝頭公園は超高額化され完全終了。渚園は市街地に近すぎてヤナ予感しかしない(410円で遮蔽物無しのファミキャン混合ロケーションなら、あと1000円出して快活行くなぁ・・・シャワー無料だし)。
てことで、ネットカフェから調査してみた。
なおビデボは、紹介するとグーグル先生からアダルトサイト判定される可能性があるのでやめとく。そもそも、このエリアは2022特殊事情が色濃く出てるっぽく、駅前タイプのビジホが安い。ビデボ泊の意味は無い。
快活クラブ(浜松)
2軒(駅前店除く)ある。ただし場所が微妙。西区方面に欲しいところだが、無い。
- 駐車場
中規模(都盛店の方がやや広い) - 料金
ナイトパック8時間 ブース1550円 個室1850円 - 寝やすそう席
フラット21+個室フラット19(都盛)、フラット30+個室フラット12(上島)
ネットカフェ(浜松)他
地場ローカルの「コローレ」が2店あるけど、ナイト料金高いし会員カードを作るメリット無い(合計2310円~)ので行く意味無し。
自遊空間は1店(駅前は除外)あり、若干安い(ナイト9時間1420円)けど経験上、あのチェーンは寝るのに適していない事が多く快活があるなら回避したい。
アプレシオは郊外店が無く論外。全店に言えるけど地方都市駅前のネットカフェは東京より高額になる傾向があり、行く意味が無い。+1000円で完全防音個室の郊外ビデボ(おっさんのみ可)が、+2000円でビジホに泊まれる事も多い。更にもっと郊外に行けば無料/格安キャンプ場が必ずある(このバランスが難しい)。
浜松のビジホ めちゃ安
例えば、ホテルリブマックスBUDGET浜松駅前。
シングルルーム、リブ直、当日空きで俺が見た最安日は平日でナント2600円。
駅前ビジホには必ず駐車場問題があるんだけど、浜松エリアは特殊でイケてる。スズキ&ヤマハのバイク帝国感が漂ってるせいか、駅前にバイク置き場がけっこうある。
俺が調査したところ、自走立体タイプ(おそらく)のザザシティで24Hごと100円と破格の設定(公営平置なら無料もある)。夜間に満車はさすがに無いと思われるが、地元民じゃないので事情は不明。
てことで、ザザシティ行く→リブ直で取る→ダメだったら快活へ行く。この流れが浜松はベストかね・・・
快活クラブ(豊橋)
愛知側だと豊橋に2軒(1軒開店まち)ある。豊川の豊橋側にもあるけど若干高い。
ただしこちらも、全て市街地の東側でロケーションは微妙。だだし向山店が4月オープン予定となっており、開店セールが期待できる。以下は岩田店のスペック。
- 駐車場
中規模(やや狭い) - 料金
ナイトパック8時間 ブース1490円 - 寝やすそう席
フラット39
快活前提なら浜松より豊橋に行った方が良いかもしれない。浜松はけっこう道路が混むし・・・満席だった時この先の選択肢が渥美半島の海岸で雑に寝る以外無くなるのがイタイけどね・・・
それか名古屋方面行くか(後述の鈴鹿)。
伊勢志摩~串本(奈良三重和歌山県境付近)
伊勢は何回か行ったことがある(近鉄特急で)。個人的には、東海最強クラスの観光地だと思ってる。伊勢神宮と志摩があり難易度が高めな印象。
まぁ、関東ほどではないので、難度3~4だと思ってたけど、近年は4~5になった模様。
実際にさっき軽く調べたら、目を付けていた無料スポットが全て閉鎖されていた(浜風公園、須原親水、小舟←本命、望楼の芝)。
てことで、避難用ネットカフェを調査。
快活クラブ 伊勢店
- 駐車場
建屋直下タイプ - 料金
ナイトパック8時間 ブース1800円 個室2100円 - 寝やすそう席
フラット30+個室フラット14
やはり観光地直近エリアは高い。混んでる予感がするし、かなーりビミョー。
自遊空間 伊勢小俣店
- 駐車場
中規模 - 料金
ナイトパック9時間 ブース1770円 - 寝やすそう席
フラット26
うーん、ビミョー。場所が特に。
伊勢志摩 その他
コミックバスター志摩店は夜間営業していない。てかこのチェーンは正しく漫画喫茶しており寝にくい印象しかなく、パスしたい。
松坂まで行けば名古屋系の「亜熱帯」があり割と安い(ブースナイト8時間1480円)けど、使ったこと無いので安眠度は不明。
というか、松坂、津方面はあえて行く事は無いだろう。伊勢湾フェリーか名四国道で三重に入るため場所が中途半端すぎる。却下か。
ツーリングルート的には、できるだけ和歌山県境方面(東紀州)で寝たいところ。できれば尾鷲~新宮が良い。けど全く無かった(調べた限りでは)。
だったらもう870円支払って、下北山公園でキャンプしたほうが良いんじゃね? 感はある。
鈴鹿のビジホが安い
このエリアは大阪/名古屋のTHE観光地のためか、ホテルは高め。
パッと見た感じで高い順に並べると、志摩>熊野>伊勢>松坂>津>鈴鹿 な感じ。
てことで、ホテルなら鈴鹿が安定か。伊勢のネットカフェ+1000円チョイで泊まれるレベル(たぶん自動車関連の出張が全部消えた&サーキットイベント以外誰も来ないから)。
だけど・・・鈴鹿は位置がビミョー。完全にフェリーに乗る意味が無くなる。
てか、津より北側ならネットカフェやビデボもメッチャあるし、ビジホを選ぶ必要性があまりない(これも安い原因か?)。
・・・これ、紀伊半島は中止かもしれないなぁ・・・というのが正直な感想(先端までガッツリ行くという意味で)。
四国
難易度は低く2~3、香川と徳島でギリ4くらいだと思ってる。
無料スポットが超大量にあるため、全く心配はしていない。過去(2018年)にかなり調査した事がある。
四国バイクキャンプツーリング計画 -無料キャンプ場を調べてみた-
今回も一応、軽く全体チェックしてみたけど、香川~徳島で若干利用者が増えた記述を見るだけで、あまり変わらない・・・ぽい。
実際に、前回記事のコメント欄で情報くれた方、曰く、「伊方エリアは緊急事態宣言中もフツーに開設されてた」とのこと(つーか我感知せず、自由アバウト自己責任スタイルなんだと思われる、四国・・・というか西日本はそういう傾向が強い国なので)。
てことで、ほぼ上記の過去記事のとおり。ネカフェやビジホを選ぶ必要性は特に無い。
その先の・・・九州編+帰宅ルートの北陸編はメッチャ長くなりそうなので・・・
次回に続く・・・予定。