令和元年になった2019年でも、未だに昭和時代から延々言われ続けている・・・
地方のマイカー必須論
ただ最近、地方都市在住の俺でさえ、ガチでクルマ要らねんじゃね? 維持するの馬鹿らしくね? と思い始めた・・・
コレ・・・冷静に考えたら本当に必要な時はタクシーを迎車したり、レンタカー借りたほうが良いんじゃないの?
普段使いならバイクかチャリで移動すりゃ割とどうにでもなるし・・・
てことで・・・自家用車の維持費(ランニングコスト)のことについて、改めて考えてみた。という話。
もくじ
- はじめに
- クルマは支払い間隔を揃えて考えるのが困難すぎる
- 車体本体(減価償却)
- 自動車取得税
- 自動車税
- 重量税
- 自賠責保険
- 任意保険
- 雑費(その他)
- 駐車場の問題
- クルマの維持費合計(9年間の総走行距離別)
- まとめと所感
※間違いなどがあれば、コメント欄にでもどうぞ。
はじめに
購入する車種によって、ランニングコストは大幅に変わる。
フルタイム4駆ツインターボ車のコストが高いのは当たり前だ・・・てか、そういうのは趣味だから、「維持費がー」なんて考えが微塵でもあったなら、絶対に買ってはいけない(日産のGT-Rとか)。
そういうクルマの維持費なんて考えても無駄なので・・・外観や乗り心地や運動性能などどうでも良いゲタ車、を基本として考えることにしよう。
算定の条件は以下のとおり
- 国産1500cc以下クラスの新車(もはや軽など買う意味なし)
- 車両重量1000kg以下
- 自家用乗用車で登録
- 9年経過後、4回目の車検直前に乗り換える
- 燃費は15km/L
- ガソリン代は150円/L
- 2019年10月1日に登録(税制改正&消費税アップ後)
- オーナーは21歳以上
- エコカー減税関連は考えない(不確定要素が高すぎる&実はどうでも良い、後述)
なお、俺が過去にちょっとでも所有してたことのあるクルマたちは・・・
- 軽 15台以上
- 1500cc以下 5台以上
- 2000cc前後 12台以上
- それ以上 2台
※覚えてる範囲。年間に支払っていた自動車税は、MAX時約15万円、ハッキリ言ってただのアホだが、趣味なのでしょうがない。
また、小型バイクの維持費も考えてみたことがある 参考↓
これに準じて考えてみた。ただし、小型バイクとクルマの維持費は似ているようで大きく違う・・・特に違うのは駐車場の問題である。
そして、この話もメチャ長くなるので、算定結果(総額)を先に書いておこう。
下駄クルマの維持費(ランニングコスト)合計は・・・
「9年間」で、235万5690円。
年間だと、約26万円。
+ガソリン+部品(工賃)+駐車場
だった。こうなる理由を順に書いてみようと思う。
クルマは支払い間隔を揃えて考えるのが困難すぎる
クルマの維持費は小型バイク以上にどんぶり勘定になりやすい。支払いサイクルがメチャ複雑になってるからだ。
判断を鈍らせる罠が随所に仕掛けられている、たとえば・・・
- 車検は初回3年だが、以降2年になってる
- 自動車税は年単位納税だが、自動車重量税は車検単位納税になってる(そして、課税単位は違う)
- 任意保険は原則年単位納付だが、自賠責保険は車検単位になっている(そして更新タイミングは自由)
- 自動車取得税と消費税が2重課税されてる(そして減税方式は超複雑)
など・・・書きながらも、あっているか3度見くらいしてしまう・・・
これ、国の都合により、ワザとやってるとしか思えない。
まぁ、一昔前(2000年代中頃)まで、自動車業界にはインターネットなど無かったし、全ての作業をマンパワーのみでやってたからね・・・ちょっと複雑なケースになるだけで、陸運局の印紙売り場に直接行かなきゃ車検の諸費用が全く解らなかったくらいだから、ある程度はしょうがないだろう。
しかし、そんな時代は遥か昔に終わってる。時代はもう令和。ネットで調べりゃすぐに1円単位で解るのだから、ちゃんと仕分けて考えなきゃダメだ(というより、そろそろ国が一括管理システムを作るか、一本化して欲しいんだけどねぇ・・・)。
てことで、年単位の計算は逆に複雑になる。割とよく聞く、乗り換えサイクル、9年単位で集計してから、km単価を出してみることにした。
まずは、項目ごとに考えてみよう・・・
車体本体(減価償却)
- 乗り出し160万円(全込)
最も重要な費用。近年、中古車は価格が高くなりすぎてお得感が全く無いから、新車基準で考えるのが大事。
10万㎞前後のクルマが平気で数十万円付いているの、アリエナイっしょ・・・まぁ、15万㎞くらいまでは走るんだろうけど、快適性が大幅に失われてるからゲタ車用途だとナシ(安けりゃ許すんだけど、そもそも快適に移動したいから買うわけで・・・)。
この費用、バイクコゾーと違い、さすがにガン無視してる人は少ない・・・けど、一部に未だ無視してる輩が要る。マジでこの業界は闇が深い・・・
一般大衆向けのクルマが財産になるわけが無いでしょ・・・5年後ゴミだべコレ・・・とかディスると、マイカー愛羅武勇の輩はキレるので、そういうのは令和が終わるまで放っておく感じで・・・
ただ、完全思考停止したい気持ちも解らなくもない。この乗り出し価格に後述の税金等が含まれてるからだ。このせいで、計算が異様にメンドクサイ。
これって、厳密に考えると色々と差っ引いて考えなければならないんだけど、実態として車体代金と諸費用を完全分離して支払うケースはあまり無いと思う。そのため、あえて全込価格にした方が良いと俺は判断した(だから9年単位)。
なお、下取り車や値引き交渉により低減する事ができる。
詳しくは後述するけど、ランニングコストを下げる為には、車体代金の圧縮が最も重要。
自動車取得税
気にする必要無し。
新車購入時の諸費用に丸乗っかりしてるから。
なお、2019年10月1日に廃止予定(代わりに環境性能割が導入、意味ねーじゃん)
ここで、エコカー減税の話・・・俺の見解を言わせていただくと・・・そんなのガン無視してオッケーでしょ。それより、どんだけ値引き交渉できるかの方が大事なんだよ。10万円値引きに成功すれば、消費税だけで約1万円も違うんだから・・・
自動車税
- 244000円(30500円/年、8年分)
自動車税は都道府県税。範囲内であれば都道府県が税率を自由に決められる。
・・・はずだが、2019年現在、全都道府県で同じ。ナンバーを返すと還付が受けられる(実質月単位の課税)。
2019年10月1日に税制改正が予定されてて、以降の登録車は低減される。初年度分は登録時に徴収されてるため、8年で計算した。
重量税
- 49200円(8200円/年、6年分)
重量税は国税。2012年に税制改正があり、かなり下がった。
そしてまたここで、エコカー減税の話。これらの各種税金が下がるんだけど、実は元々たいした負担じゃないから・・・ほとんど意味ない。もはやアレ、国家主導のイカサマにしか見えないんだわ・・・エコカー対象可否と、実用燃費&車体価格(要はランニングコスト)なんて、どう見ても全く相関関係ないし・・・
重量税は車検残がある状態で廃車にすると、返金されるけど、解体証明書の入手が必要なため難易度が高い(個人で入手する事は極めて困難であり、結局は何らかの費用で相殺される、運送費、下取価格、処理費用など)。
俺は還付は無いものだと、考えている。
初回3年分は登録時に諸費用として徴収されているから、6年分計上。
自賠責保険
- 77490円(25830円/24ヶ月、72ヶ月分)
クルマは小型バイクと違い、車検時に強制徴収される。24ヶ月単位で入るのがフツー(ただ、保険会社に直接出向けば何ヶ月単位でも入れたはず)。
今後変動する可能性もあるけど、数年で大きく変わることはないだろう。
初回3年分は登録時に諸費用として徴収されているから、6年分計上。
任意保険
- 360000円(40000円/年、車両保険無の場合、9年分)
個人差が極めて大きい。
特に21歳未満は激高(2~3倍する)。21歳を超えた途端、大きく下がるため、未成年者は想定から外した。
9年無事故なら8等級アップする。21歳で購入しても、30歳時点の値引き幅は50%近くにはなっているだろう・・・けど、個人差がありすぎて決められない。俺の経験上こんなもんかなという判断でザックリ決めた・・・35歳以下で3万円以下の人は、あまり居ないと思うし・・・
なお、入らないという選択肢は違法ではない。けど・・・
無保険で重症の人身事故になったら、人生終了&家庭崩壊が確定する。根拠を聞かれたら困るが、生涯宝くじで100万円以上当たる確率より、事故る確率の方が遥かに高いと俺は思う(宝くじ当たった話より事故った話の方が遥かに多く聞くから)。
バイクと違ってクルマの場合、自分は無傷だが相手が死ぬ可能性も高い。自己責任だから入らなくても良い。という考えは、あまりにもリスクが高すぎる。
雑費(その他)
- 25000円
割とどうでも良い費用。だけど、個人の事情によっては大きくなるかもしれない。
全員不可避なのは、継続検査時の印紙代等が考えられる(約5000円 3回)。自分で持ち込まない場合は、更に色々と加算される、それは人によるため後述。
納車、廃車、購入(買い替え)などへ行くのもゼロではない。必ず現車の移動(提示)が発生する。自分で持っていっても最低限ガソリン代はかかる。納車引取サービスを使えば、更にかかるだろう。
ただ、クルマ屋に行くのがレジャーだと割り切れる人は加算しなくて良いのかもしれない・・・が、個人的感覚で言わせていただくと、バイク屋に行くのがレジャーなのは100歩譲って理解できるけど、イマドキの大衆車しか売ってないクルマ屋へ行くことをレジャーにするのは無理があると思うんだよね・・・
駐車場の問題
クルマの維持費を考える時、最も困難を極める要素。個人の事情により全く違う。任意保険以上に違う。
バイクなら、月1000円くらいを想定しておけば、まぁ概ねオッケー(ごく一部の超一等地以外なら、高くても数千円あれば借りられる)なんだけど、クルマは値幅が大きすぎる。
とりあえず、3パターン考えてみた。
※北関東在住のオッサンの個人的経験に基づくため、地域によってズレが大きく、見解が違う可能性がある。まぁソコは各自±アレンジでお願いしたい・・・
A区域(ド田舎)
- 108000円(1000円x12ヶ月x9年)
コインパーキングが存在しない地域。
自宅敷地内の場合であっても、固定資産税は払っている。出先の有料駐車場に停めることも有るだろうからゼロではない。
おそらく、日本の国土の9割以上はこの区域に該当する。都市なんて、ごく狭い範囲にしかない。
B区域(地方都市&大都市郊外)
- 1053000円(9000円x13ヶ月x9年)
上限有りのコインパーキングが存在する地域。
500~1000円/日 前後に設定されてることが多い。500円/日だと、30日とめて15000円~だから月極9000円前後に設定されてるという想定。
契約料やら更新料を徴収される事も多いから、1か月分加算して調整。車庫証明取得料が異様に高いエグい地主を稀に聞く事がある。
なお、A区域との中間帯が非常に少ない印象。一定のエリアを超えると、談合してるとしか思えないほど急激かつ一斉に価格変動する(駅から小さな川を越えたらいきなり駐め放題、的な)。
経験上、月2000円などは地方都市にありそうなものだけど、あまり聞かない。これは、専用駐車場の維持管理費は地味にかかる(固定資産税や舗装など)ため、低額で貸しても貸す側にメリット無いし、10円単位を徴収するためにわざわざ機械を入れる意味もないから・・・だと俺は思うけど、定かではない。
日本の人口の半分以上はこの地域に住んでいるのではないだろうか、実際に5000円~14000円くらい払ってる話をよく聞くから。
C区域(大都市中心部&観光地)
2925000円(25000円x13ヶ月x9年)
青天井のコインパーキングが存在する地域。
車庫証明が出せる範囲内(半径2km)が、全て高密度の市街地になっていなければ、ここまで高騰しない。だから、この条件は3大都市圏以外に滅多に無いと思う。
関東だと、山手線内側と横浜沿岸などは全てこの区域に入る(千葉埼玉はほとんど無い印象)。地方の温泉地などにもありそうな気がするけど、閉鎖的で価格が出てないためワカラン・・・
最近聞いた中で最も高かったのは、65000円/月(某飲み屋街中心部)。
クルマのローンより高い。
てかソコ、クルマ要らないでしょ、と思った・・・まぁ、法人なのでしょうがない(のか?本当に?)。
クルマの維持費合計(9年間の総走行距離別)
ガソリン代と駐車場代と部品代(及び工賃)を除く、9年間の純コストはこうなった。
車体本体 | 1600000 |
---|---|
自動車税 | 244000 |
重量税 | 49200 |
自賠責保険 | 77490 |
任意保険 | 360000 |
雑費 | 25000 |
合計 | 2355690 |
約26万円/年 になる
ここから、どれだけ距離を乗るか。これによって、最終的な距離単価が大幅に変わる。乗れば乗るほど単価は下がるけど、下取り費用と乗り心地もダダ下がっていることも忘れてはいけない。
総走行距離を何パターンかに分けて、支払総額及びキロ単価を計算してみた。
9年間の走行距離 500km
- 最低距離単価 4127円/km~
- 基本支払総額 1955690円(9年間)
下取り価格を400000円に設定(差し引き前 2355690円)。怪しすぎて逆に値段付かない気もするけど・・・
基本距離単価は 3911円/km になる。これに、駐車代金を加算すると・・・
- 駐車場A区域 4127円/km(+216円/km)
- 駐車場B区域 6017円/km(+2106円/km)
- 駐車場C区域 9757円/km(+5850円/km)
こうなる。
これは、本当に全く乗らないケースであり、オイル交換もタイヤ交換もしないし、ガソリン代も初回満タンにするだけ。購入してからずっと放置して9年経過(厳密に言えば車検もしてないから、もう少し安いんだろうけど)。
こんなの通常あり得ない・・・けど、ごく稀にあるんだよな・・・まー、フツーは無い、あえてベースとして考えてみた。
9年間の走行距離 9000km
- 最低距離単価 256円/km~
- 基本支払総額 2195690円(9年間)
同じく下取りを400000円。9000km走るためのランニングコストの、240000円を加算。
駐車代金加算前の基本距離単価は 244円/km
- 駐車場A区域 256円/km(+12円/km)
- 駐車場B区域 361円/km(+117円/km)
- 駐車場C区域 569円/km(+325円/km)
ランニングコスト240000円の内訳は以下の通り
- ガソリン 90000円(9000km÷15km×150円)
- エンジンオイル 8000円(1000円×8回)
- ブレーキフルード 2000円(1000円×2回)
- バッテリー 20000円(5000円×4回)
- 工賃 120000円(車検含む)
これは最小限の費用であり、クルマ屋の言いなりに支払っていたら大幅に増えるだろう。
タイヤは交換しなくても大丈夫か(安全ではないけど)。車検は持ち込みで素通りできるだろうけど、店に頼むと100000円は必要だろう(24か月点検+検査代行料等が3回分)。同時にバッテリやらオイルを交換してもらうとして、こんなもんかな・・・という俺のフィーリングで算定。
このケースは、往復20kmの道のりを週1回乗る、特殊な通院のような形態が考えられる。それ以外はちょっと解らん・・・てか、運転リスクを考えたら、こういうのは公的機関がどうにかするべき案件。
フツーに健康体の人なら、1km移動するのに250円も使うのは・・・無いだろうな・・・てか、タクっても一緒じゃね?(タクシーは300円/km~程度)。
9年間の走行距離 30000km
- 最低距離単価 89円/km~
- 基本支払総額 2547690円(9年間)
下取りを300000円、30000km走るためのランニングコストは492000円。
駐車代金加算前の基本距離単価は 85円/km
- 駐車場A区域 89円/km(+4円/km)
- 駐車場B区域 120円/km(+35円/km)
- 駐車場C区域 182円/km(+97円/km)
ランニングコストの内訳は
- ガソリン 300000円(30000km÷15km×150円)
- エンジンオイル 8000円(1000円×8回)
- オイルフィルタ 2000円(2回)
- ブレーキフルード 2000円(1000円×2回)
- バッテリー 20000円(5000円×4回)
- タイヤ 30000円(1回)
- 工賃 130000円(車検含む)
計 492000円
タイヤ無交換は厳しい。それ以外は+オイルフィルタだけやっとけば大丈夫だろう。
このケースは割と居そう。都市部在住で週末だけ近所で乗るけど100km単位の遠出は滅多にしないパターンや、田舎のセカンドカー・・・的な使い方なら十分有り得る。
A区域なら割とマシな数字だけど、公共交通機関に比べたら高すぎ(JRは20円/km以下)。冷静に考えると100km走る毎に8900円もかかってる。公共交通機関が充実してる都市部ではアホくさすぎる(参考→東京近郊の鉄道運賃の距離単価を比較してみた話)。
車両を管理する手間を考えたら、必要な時だけレンタカーを借りた方がマシだね・・・いや、この程度の運転頻度なら、リスク(加害事故&取締)を考えればタクシーに乗った方が良い気さえするよな・・・酒も飲めるし・・・
この利用頻度で所有するためには、趣味要素が強くないと厳しいだろう・・・運転が好き、とか。特別な車種が好きすぎる、とか・・・ソレ下駄車じゃないけど。
9年間の走行距離 60000㎞
- 最低距離単価 52円/km~
- 基本支払総額 3037690円(9年間)
下取りは150000円、60000km走るためのランニングコストは832000円。
駐車代金加算前の基本距離単価は 51円/km
- 駐車場A区域 52円/km(+1円/km)
- 駐車場B区域 68円/km(+17円/km)
- 駐車場C区域 99円/km(+48円/km)
ランニングコストの内訳は
- ガソリン 600000円(30000km÷15km×150円)
- エンジンオイル 8000円(1000円×8回)
- オイルフィルタ 2000円(2回)
- ブレーキフルード 2000円(1000円×2回)
- バッテリー 10000円(5000円×2回)
- タイヤ 60000円(30000×2回)
- ベルト 5000円
- 工賃 145000円(車検含む)
計 832000円
バッテリーの交換頻度が下がると予想。しかしタイヤ交換は増える。Vリブベルトの耐久が際どい。あとは、イマドキのクルマなら無交換でイケるだろう(ハズレを引いても保証あるからオッケー)。
このパターンは、地方都市でけっこう見る。てか、長距離通勤でもしない限り、土日の利用だけで月に500㎞以上も走るのは厳しい。なお、片道10㎞通勤で20日出勤しても400㎞/月、4800km/年にしかならない。
短距離走行が多いと燃費の低下や部品交換頻度が上がるため、実際はこの1.2~1.5倍程度の単価になる可能性もある。
これだけ乗っても、鉄道運賃との差は2倍以上。だから、鉄道網が充実した都市部ではメリットが薄い・・・てか、無い。
これ、A区域でも20km移動する毎に1000円以上かかっている計算になるんだよな・・・スーパーや銀行に行く度に1000円使っていると考えたらアホすぎるライフスタイル、そんな事をしていたら貧困まっしぐらじゃね?
ホント冷静に考えたら、そんな地域に新たに住む者など居るわけない・・・これでは過疎化するのは当たり前だよな・・・
ただ、原付2種でも20円/km以上するんだよなー・・・電動チャリの有効活用を考えるか、ライフスタイルを変化させないと破綻するよね・・・
ガチでヤバいって日本。構造&働き方改革待ったなし。
9年間の走行距離 90000㎞
- 最低距離単価 40円/km~
- 基本支払総額 3494690円(9年間)
下取りは50000円くらいか、90000km走るためのランニングコストは1189000円。
駐車代金加算前の基本距離単価は 39円/km
- 駐車場A区域 40円/km(+1円/km)
- 駐車場B区域 51円/km(+12円/km)
- 駐車場C区域 71円/km(+32円/km)
ランニングコストの内訳は
- ガソリン 900000円(30000km÷15km×150円)
- エンジンオイル 8000円(1000円×8回)
- オイルフィルタ 2000円(2回)
- ブレーキフルード 2000円(1000円×2回)
- バッテリー 10000円(5000円×2回)
- タイヤ 90000円(30000x3回)
- ベルト 5000円
- ブレーキパッド 5000円
- 冷却水 2000円
- 工賃 165000円(車検含む)
計 1189000円
タイヤ交換は1回増えるだろう(おそらくギリ90000kmもたない感じだけど、交換するしかない)。オイルフィルタとブレーキフルードとベルトの交換回数を増やしたいところだが、90000kmで捨てるから無視、冷却水はやらなくてもイケそうな気もするが・・・(だから中古車って、買っちゃダメなんだと思う)。
このケースは、毎日30km程度乗らなきゃならないため、A区域以外は達成困難。
都市部の一般道利用で、毎日30kmも乗るのは個人ではキツすぎる(通勤だと片道20km必要であり東京近郊の場合、幕張⇔新木場や新横浜⇔大井埠頭に相当)。当たり前だが、日常的に高速を使う場合、距離単価は大幅にアップする。
100000km以上
計算は困難になる。
個人的には10万㎞以内が最も経済性が良いと思う(2019年時点。2000年代頃は6~8万㎞だと言われていたと記憶している)。
これ以上乗ると色々と不具合が出てくるだろう・・・保証が切れるため、全部自腹になるのもイタイ。
それでも、走るだけなら150000kmくらいまではイケるかな・・・とは思うけど、サスとブッシュを交換しないと、乗り心地が酷すぎるでしょ・・・趣味系のクルマなら許すけど、下駄車でソレは・・・無いなー・・・
だいたい、A区域の60000kmと90000kmとの差は既に12円しかなく、これ以上走行しても、部品交換代が増えるため大幅な低減はしない。
複雑になりすぎるから計算はカットするけど、試算では34円/kmくらいで頭打ちっぽい・・・もちろん原則DIYスタイルで・・・
まとめと所感
走行距離別の最終的なkm単価(ランニングコスト)は以下の通り
走行距離(㎞) | 500 | 9000 | 30000 | 60000 | 90000 |
---|---|---|---|---|---|
基本距離単価(円) | 3911 | 244 | 85 | 51 | 39 |
A区域(円) | 4127 | 256 | 89 | 52 | 40 |
B区域(円) | 6017 | 361 | 120 | 68 | 51 |
C区域(円) | 9761 | 569 | 182 | 99 | 71 |
俺も住んでるド田舎(A区域)以外では、自家用車(マイカー)のメリットはほとんど無いと言わざるを得ない。理由は走行距離が伸びないから。
趣味的要素の無い下駄車を、駐車場代金を支払ってまで維持する価値は皆無ではないだろうか? たとえ、年間10000km走る都市郊外住民(B区域)であっても、100kmあたり5100円支払っている計算になる。レンタカーよりもちょっと安いくらいが限界なのである。
9年30000kmの休日だけスタイルなどは、100km毎に10000円以上払ってる。こんなに金使ってまで、運転リスクを取ってまで、ショボイグレードの下駄車になど、乗る意味があるのだろうか?
非常に疑問だ・・・
高いのは、車体、ガソリン、駐車場
ランニングコストの殆どは、車体代金、ガソリン代、駐車場代であり、残りは保険代がやや高い程度。薄々気づいてはいたけど・・・
税金はどうでも良いレベルだった。
「クルマの維持費がキツイ」などと言っている人が良く居るが、それはおそらく「維持費」の定義を間違え(都合が悪いので売り手側は狭義の維持費しか言わない)ており、車体代金と「駐車場」の算定を甘く見ていたからではないか。
重要なのでもう一度言うけど、税金はどうでも良いレベルである。
ガソリン代を安くする方法は「無い」ので、トータルで安く乗るためには車体をより安くゲットする方法が最も有効になる・・・てか、これしか大幅にランニングコストを下げる方法は無い。
一昔前なら・・・上品な、おばあちゃんが乗ってた、「7年落ち走行2万キロでエンジン掛からなくなっちゃったからイラナイ、あげるよ」・・・みたいな中古車が割と入手できた。これが最低コストで乗るためにはベストだ(俺は覚えてるだけで・・・5、6回あった)。
・・・けど、もう最近ほとんど無いんだよな・・・たぶん、上品なおばあちゃんはイチ速く「タクった方が安全でトータル考えたら安い」って事に気づいてるんじゃないかな・・・
先日、鹿児島の某過疎村で見たんだけど、スーパーの駐車場でジジババが大量にタクってんのよ・・・アレ見て、さすが薩摩はいつの時代も最先端行ってるんだな、スゲーな・・・と思った・・・
駐車場問題がある限りマイカーサイコー時代は終わる予感
B区域の60000km走行ケースだと、コストの1/3は駐車場代が占める。そして、日本の人口は圧倒的に都市部(BとC区域)が多くて、A区域の人口なんてほとんど無いという点が重要ではないだろうか。
おそらく、群馬ですらA区域は半分以下だろう(人口比で)。西日本などは集積度が高いから、1/4以下かもしれない。南関東だと1割も居なそうだ。
つまり、どう少なく見積もっても日本人口の半数以上はマイカーよりレンタカー(やカーシェア)の方が得である可能性が非常に高い。
この国では、自家用マイカーを運用するメリットなど元々無かったのではないか?
・・・なぜ、昭和時代からつい最近まで、日本のトレンドが「マイカーサイコー」だったのだろうか?
日本のクルマメーカーが世界の主導権を握っていたからだろうか?
だとすれば、現在主導権を握っているのはGAFAなんだよな・・・あれらにバックリいかれてる現状、この先の方向性がAI自動運転&ドローンだとすれば、元々日本の国土&ライフスタイルではメリットなど無かったマイカーが「サイコー」になることなど、もはやあり得なくね?
うーん・・・なんというか、今はマイカー下ブレ時期で、待ってれば再び「マイカーサイコー」時代に回帰する可能性もあるのかなー・・・と、クルマ・バイク大好きな俺としては、チョット淡い期待をしてた、けど・・・
電気自動車になって燃料代が下がろうが、税金が下がろうが、ネックになってるのが駐車場代という現状が変わらない限り
再び「マイカーサイコー時代」
・・・には、ならねーな。これは・・・
確かに、ガチ冷静に考えたら、自ら運転する楽しくも何ともないリスクモリモリの下駄車で100km移動する毎に1万円も使うとか、アホ過ぎるよな・・・だって、
スマホいじってた→アウト
つい80キロでちゃった→アウト
1杯飲んだ→激アウト
飛び出してきた人を轢いた→人生終了
なんだし・・・
やっぱり、マイカーは趣味かつドリーム的要素が無いと成立しないんだろうなぁ・・・
欲しい人全員に行き渡った時点で、価値は大幅に失われていたのではないか。
地方から都内に引越ししたものです。
都内だと維持費が本当に高くなります。
記事に触れていますように、駐車場代が高いです。
それと車で移動する場合、目的地までの時間が読めないです。
とにかく渋滞が多く、所要時間の2倍は余裕を持って出発しないと間に合わないことが多々あります。
個人的には渋滞によるストレスを感じるくらいなら電車通勤の方がマシですね。
ブログ読ませてもらいました。
唐突ですが、もし、HIGERRさんが都内に住むならどこに住みますか?
交通手段に詳しいHIGERRの視点でどこにするのか、すごく興味があります。
もしよかったら記事にしてください。
masaさん
ご覧いただきありがとうございます。
え~・・・とですね・・・大変申し訳無いのですが「住むなら」ということですが・・・
個人的には「住むとこは無い」という結論になるんですね・・・
「仕事で滞在するなら」という仮定で申し上げると、クルマは一切考えずに仕事場の徒歩圏内にしますね。
仕事でクルマが必要ならそれは必要経費なのでレンタカー借りれば良いわけで。
この場合、持ち込まないと成り立たないような仕事は引き受けてはいけません。
リスクと管理コストを転嫁しようとしているのです。そういう雇用主はクソ野郎です(たまに居ます)。
若干話が逸れましたが、個人的な価値観では「東京に住む」というのはアリエナイのです。
クルマ、バイク好きには全くメリットが無く、むしろデメリットしかありませんから・・・
ただ、どうしてもというのなら、
千葉方面は原木周辺
埼玉方面は安行周辺か新倉周辺
多摩方面は無し(道路がクソすぎる)
神奈川は子母口周辺か駒岡周辺
こんなとこでしょうか。
てことでやはり、23区内はナシです。自家用車を持つメリットはありません。
なお、土地勘が無いと江戸川区、葛飾区、足立区の環七周辺を選んでしまいがちですが、あれらは最悪です。
鉄道は運賃が高い上に放射方向の路線しかなく、おまけに千葉&埼玉県民が既に乗ってるため基本座れません。
一般道路はアホみたいに混んでますが、高速の入り口が不便すぎる上に、郊外方向へ行くとき首都高の料金が中途半端に掛かります。
どっちへ行くにも、どのスタイルでもビミョーなんです。千葉の方が良いのです。
こちらなどをご参考にどうぞ
東京近郊東側の電車賃は高すぎる
千代田線は混雑区間が長すぎる 他千葉方面に乗車した記録
横浜市北東部の銭湯をめぐってみた
今後ともよろしくお願い致します
ご回答いただきありがとうございます。
まさしく、その通りですよね。
私は地元が北海道で車の運転が結構楽しく、夏なんかはバイクでよくツーリングなどをしていました。
でも、こちらではスピードが出せない(法定速度)ですし、そもそも渋滞で前に進まないんですよね。
これがストレスになっていて、車を運転する機会が減りました。
すると、維持するのがもったいないと思ってしまいます。
当面は都内勤務の予定ですので車を手放して、今年中に会社の徒歩圏内に引越しする予定です。
そもそも、自分の車で客先に行くのはどうかと思っていたのもあるので。
これからも一読者として、ブログ楽しみにしています。
masaさん
どうもです。
北海道の感覚だと東京の運転はキツイですよね・・・群馬市街地基準でさえ到底耐えられませんからね。
俺も北海道大好きなんですけど、
あの基準で考えると、関東で運転が楽しいと感じる要素が少しでもある地域は
栃木北部(矢板以北)
群馬北部(渋川以北、以西)
しか存在しません。
しかも、閑散期の平日のみ、更に言うとそれでも北空知か日高奥地(平取あたり)くらいの密度で限界。
関東地方全市区町村走破した俺の見解をあえて言わせていただくと、南関東にツーリング向けの地域は一切ありません。
そしてこの、群馬北部や栃木北部がガラガラの理由ですが、
東京から群馬北部や栃木北部へ行くのと、飛行機で新千歳などへ行くのがたいして変わらないからなんですよね。
ギャグみたいな話だけど、ガチで。
空港から地方に飛んでレンタするフォーマットができてますから、運転欲を満たしたい時はコレで良いのではないでしょうか。
今後ともよろしくお願いいたします。