2020年は超長距離のバイクツーリングがしにくい年だった・・・
そのため、日帰りコースがメインになった・・・
てことで・・・今年&過去の経験を元に、日帰りツーリングを成功に導くためには何が必要か?
というか、避けるべきプランは具体的に何か?
来年以降の為に、今一度、考えてみた。
もくじ
- はじめに
- 避けプラン1 土地勘が無い大都市近郊のルート(特に土日祝)
- 避けプラン2 山間部の国道ルート
- 避けプラン3 ガッツリ高速道路を含むルート
- 避けプラン4 飲食などの予約(決め打ち)
- 避けプラン5 グループで行く
- 避けプラン6 片道3時間以上(概ね直線距離70km以上のエリア)の目的地へ行く
- 良い日帰りツーリングプランの例(埼玉発の群馬エリア)
- ダメすぎるツーリングプランの例(埼玉発の群馬エリア)
- まとめ
D605 交換から3ヶ月で終了(群馬県某所にて)
はじめに
バイク乗りには、種類がある。
だから・・・あくまでこの話はこういうところ↓
(埼玉県某所)
とか・・・
(佐賀県某所)
とか
(北海道某所)
こういった道が「サイコー」な人向けの話である。
高速Pや観光Pに集まって、ワチャワチャするのが好きな人は・・・知らん。
てか、アレは、バイクツーリング(バイク+旅)ではない。別ジャンル。サロン的な何か。
避けプラン1 土地勘が無い大都市近郊のルート(特に土日祝)
シンプルかつ、最も重要。
理由は単純、道が混んでるから。
具体的に、該当する地域を北から挙げると・・・
- 札幌都市圏周辺+α
(室蘭、ニセコ、小樽、旭川、富良野、苫小牧あたりまで)
北海道は地味に道路が少なく、交通が集中する。 - 仙台都市圏
(宮城県ほぼ全域)
北関東よりはだいぶマシだけど、東北最大の都市なので・・・全体的に交通量多い。 - 関東全県全域
(東京都、神奈川県、埼玉県、群馬県、栃木県、茨城県、千葉県)
とにかく人、多すぎ。ブッチギリで日本最凶。土日祝はツーリングなど不可能なレベル。他の地域を知ってる人から見たら、あり得ない交通量。 - 関東近県の関東寄り
(静岡県、山梨県、長野県、新潟県、福島県)
混みすぎスポットを我慢できない関東人が関東から漏れ出す。場所によっては地元民より関東人のが多い(最も露骨な例は軽井沢)。 - 名古屋都市圏周辺
(愛知県、三重県、岐阜県、長野県、静岡県の名古屋寄り)
ただし、道が広いため関東より遥かにマシ(つまらんけど)。 - 関西都市圏
(大阪府、和歌山県、兵庫県、京都府、滋賀県、奈良県の大阪寄り)
都市の配列が直線的なので関東よりだいぶマシ。酷いのは京阪と阪神のライン。 - 福岡県の一部
小倉-福岡-久留米のライン避ければオッケー(鳥栖が酷い、あそこ佐賀だが) - その他の政令指定都市や県庁所在地など
(新潟市、静岡市、浜松市、岡山市、広島市、熊本市 など)
市街地に入らなければオッケー
※加えて日本トップ級の観光地もダメ。なお、行った事が無い都市は精度が落ちるので除外・・・しようと思ったけど、よくよく考えたら、ほぼ全部行ったことがあった。
何をしに行っているのか解らなくなる(バイクツーリングできない問題)
これらの地域で、地元民級の土地勘を持たない場合、土日祝は朝から晩まで延々渋滞に巻き込まれる・・・
行くなら平日に限る(土地勘があれば、あえて土日には行かないはず)。
個人的にはバイクツーリングではなく、公共交通機関で行くべきだと思っている。どうせメジャースポットしか行かない(行けない)し。
それに、公共交通機関は土日のほうが空いてる傾向にある(関東周辺はそれでもダメだが。だから、みんな海外行ってたのかな、と)。
バイクツーリングで一番ウザイのはサンデーDの観光客(特にレンタカー)であり、逆にそういう観光客から見て一番ウザイのはバイクである。
つまり相性は最悪。お互い楽しくない。
特にバイク側は楽しくない。ぶつかったら一方的に死ぬから。
具体的なケースは過去記事で・・・
知床 札幌 洞爺湖 富良野 気仙沼 新潟中越 諏訪茅野 埼玉 阪奈~名古屋 京阪神 福岡 他 ※平日含む。
避けプラン2 山間部の国道ルート
1の休日を避ければ、平日ということになる。
しかし平日の国道は、大型トラックだらけだ。いや・・・土日でも一定数は居る。
片側2車線のバイパスや、平野部(経路多数)はともかく、山間部の一本道は、延々追走するパターンになってしまう。
てか国は、物流大型トラックのために国道を整備したのだから当たり前だ・・・
そもそも地方では、超大型トラックは国道しか走れないため、更に集中する(橋に重量制限かかってる)。
バイクツーリングと最も相性が悪い乗り物はトラック。そしてこれまた、トラックから見て最もウザイのはバイク。
つまり、これも相性最悪(まーでも、彼らはプロなので、サンデーDより遥かに安全)。
ただし、快走できる国道も大量に存在する。さっきの「避けプラン1」の地域には一切無いが、日本レベルで見たらむしろ快走地帯のが多い。
避けプラン3 ガッツリ高速道路を含むルート
日帰りの場合、高速を使いがちだが使ってはダメだ。
バイクツーリングの場合、高速は乗るだけ無駄でしかない(割高な通行料、延々と防音壁、大型トラック、メリハリ無くヌルいコーナー、そして事故≒死 要するにつまらん)。
特に、日帰り計画で事故渋滞などが発生すると、予定が壊滅的に狂う。
一般道前提のルートなら、狂ったとしても最悪、高速を使って帳尻を合わせる事ができるが、最初から高速だとリカバリーできない(で、ブッチギリ違法行為に走る→高確率で事故るパターン)。
高速は保険で使うものだ。最初から組み込んではいけない。
元々バイクツーリングは、ついスポットに寄り過ぎてしまう傾向にある。予定通りになど事は進まない(後述)。
てか、予定ガッチリ決めたらダメ。
なんとなーく「こっち方面行こ」、あ、混んでるな・・・いや、あの雲、雨かな・・・「あっち行こ」くらいが一番楽しめる。
避けプラン4 飲食などの予約(決め打ち)
愚かな行為。絶対にやめるべきだ。
バイクツーリングには不確定要素が多い。てか、やはり雨が降るケースが、かなりある。
そして、北部が雨でも南部は晴れ、ということも良くある。
予約をしてしまったら雨でも行くしか無い(直前キャンセルできれば良いけど、そりゃ迷惑だろ・・・)。
晴れている方向に進む選択肢を、自ら事前に潰す行為、それが予約。
てか、だから事前予約すると割引になる事が多いのだ・・・それを今一度、良く考えたい(つまりGOTOイートはゴミ)。
避けプラン5 グループで行く
みんな同じタイプのバイクに乗ってて、休みが同じならまだマシだけど、たいていは違う。
休みを合わせようとすると、土日祝になってしまい、「避けプラン1」の罠にハマる。
ダチ同士で行くと、行き先もモメる。バイク乗りのほとんどは、自由すぎる人種(てかワガママ)なので・・・実際に過去、稚内でモメて利尻/礼文島と宗谷に別れてるヤツらがいた。
車格が違うバイク同士だとルートでもモメる。混合マスツーなど、最悪の選択だと俺は思っている。
極端な話、SSにカブで追走するのは不可能であり、強引に合わせようとすれば、お互いに無理が生じる。また、さっきの画像3枚目(北海道某所)のような、ガチダートにリッターバイクが入る余地など全く無いが、オフ車で行かないという選択肢は無い(2枚目にハーレーも無いだろう)。
すなわち、全員が楽しくなくなる。利益を求めて調整した結果、誰の利益にもならないという、最近著作権法改正でモメたヤツ的な、ダメすぎプラン。
だから、基本はソロ、現地に居た同じようなバイクに「ぷらり途中下車の旅」みたいなノリで交流するのがベスト。
どっかのライダーハウスだかに書いてあった「走る(行く)度に仲間がドンドン増える」みたいなノリ。
あれが正解。
避けプラン6 片道3時間以上(概ね直線距離70km以上のエリア)の目的地へ行く
バイクツーリングは、つい走りすぎてしまったり、強引に遠くまで行こうとしてしまう。
片道3時間を目標にしたところで、4時間になる(往復8時間)。
70kmにしたところで、100kmになる(往復200km)。
それが、バイク乗りという生き物の習性。
片道4時間に設定してしまい、5時間になったとき、単純に足し算した往復10時間では帰れない。
理由は休憩が増える&朝夕ラッシュが回避できなくなるから。
北海道以外の地域で、1日300km走るのは原則無理だと思った方が良い(ガチで何もできなくなる)。
参考
- 推定300km以上
2019北海道バイクツーリング 2日目 小樽~歌登 - 推定250km以上
東北&北海道バイクツーリング2018 14日目 胆振から日高、更に十勝南部 - 大阪から群馬まで弾丸(名阪区間は名阪国道+伊勢湾岸)
2019関西&九州バイクツーリング 17日目 大阪~奈良~三重~愛知~~長野
2019関西&九州バイクツーリング 18日目 長野~群馬
良い日帰りツーリングプランの例(埼玉発の群馬エリア)
これらの条件を元に、「埼玉-群馬間のツーリングプランの例」を作ってみた。
まずはイケてる例から。
籠原駅付近(熊谷)発、渋川エリアを目標に設定(平日)
条件は先程の順に・・・こうなる。
- 土日を回避、かつ土地勘もまぁまぁ有る(はず)
- 山間部の国道(17、353)は通らない
- 高速道路(関越)は使わない
- 予約はしない
- 単独で行く
- 直線距離は約45km(実走行50km)+渋川から25km以内
おそらく旅程はこうなる。
- 9時前 熊谷発(土地勘あるため朝ラッシュ収束前に出発可能)
- 10時 渋川着
- 11時前後 休憩&スポット堪能(25kmほど走行)
- 12時~13時 昼メシ
- 14時前後 休憩&スポット堪能(25kmほど走行)
- 15時 渋川発
- 16時~17時 帰宅
温泉入ってメシ食って走り回って・・・8~9時間あれば余裕でこなせる。観光シーズン外せば、割と良さげではないだろうか。
まぁ群馬県民の俺的には、もっと奥地まで行ったほうが楽しめると思うけど、渋川超えるとイキナリ都市の距離感が変わるから・・・土地勘が無いと、予定が全部破綻すると思うね・・・
一方で、ここから更に距離が伸びる(出発地が南になる)と、どうなるのだろうか?
プラン作ってみた。
出発地を川越駅(直線距離約75km)付近に変更(平日)
同じく条件は・・・
- 土日を回避、ただし群馬の土地勘は無い
- 山間部の国道(17、353)は通らない
- 高速道路(関越)は使わない
- 予約はしない
- 単独で行く
- 直線距離は約75km(実走行90km)+渋川から25km以内
熊谷発との違いは太字。熊谷以南は実走行距離が伸びやすい。これは荒川と利根川の橋が少なく、最短距離より市街地を避けたほうが速いから。また、川越民なら、熊谷付近までの土地勘は最低限有るだろーな、という前提。
おそらく旅程はこうなる
- 8時前 川越発
- 10時前 休憩(道の駅太田)
- 11時過ぎ 渋川着
- 12時前後 休憩&スポット堪能(25kmほど走行)
- 13時~14時過ぎ メシ
- 15時前後 休憩&スポット堪能(25kmほど走行)
- 16時~17時 渋川発
- 18時半ころ 休憩(南海部品熊谷店)
- 20時過ぎ 帰宅
ギリで行けると思うが、かなりキツイ。12時間以上かかっている。熊谷エリアからとの旅行時間の差は1.5倍。
まず、朝ラッシュの8時~10時の2時間で渋川まで行くのは物理的に無理。川越側の土地勘はある(川島から吉見の田んぼ道抜けるとか)だろうが、朝ラッシュ時間帯では厳しい。群馬入ったあたりで一度休憩したい(俺なら道の駅太田を使うだろう)。
13時過ぎからメシ屋を探すのも厳しい(田舎の店舗は営業時間短い)。チンタラメシ食ったり、温泉にマッタリ入っていたら予定は押しまくり・・・渋川発は確実に夕方になってしまう・・・
群馬-熊谷のラッシュはユルイ(南関東比)が、それなりに発生するため、これまた2時間で帰宅はキツイ。熊谷あたりでの休憩は必須(俺なら南海部品の熊谷店を使うだろう)。
19時過ぎ、ラッシュが収まりだしたところで、一気に東松山道路からの254で帰る感じかな・・・と。
このツーリングプラン。オッサンには、脳内で考えただけでキツイ。もう9時過ぎから高速に乗ってしまいたい。したら籠原発と同じ時間配分でイケる。
・・・けど、9時過ぎ発で、渋滞してしまった場合、現地で何もできなくなる可能性がある・・・高速代だけ払ってとんぼ返りはサムイ・・・サムすぎる・・・
まぁだから、目標地点は決め打ち(予約)しちゃダメなワケで・・・もし花園で事故渋滞してたら、東松山か嵐山で高速降りて、さっきの写真1番(埼玉県某所)のとこに行けばオッケーじゃね?
そんで、神流方面からの、適当に高速(上信越)乗って帰れば良くね?
参考 2020夏秋のツーリング 埼玉県編+群馬編6 ~埼玉のツーリング難易度も「高い」
ダメすぎる日帰りツーリングプランの例(埼玉発の群馬エリア)
更に南から出発、ダメすぎる例も考えてみた。
新座駅付近発、渋川エリアを目標に設定(シーズン土日祝)
無さそうで有りそうな、悪条件を設定。
- 土日祝、群馬どころか熊谷エリアの土地勘すら無い
- 山間部の国道17沿いにある某飲食店へ向かう
- 高速道路の利用が前提
- 予約はしないが決め打ち(2の某飲食店)
- 複数人、酷めの車種混合で行く(A君GSX-R1000R、B君バリオス、C君テネレ700)
- 直線距離は約90km(実走行は関越で100km、一般道は105km)+渋川から25km以内
関東は南へ行けば行くほど、一般道、高速共に実走行時間が伸びやすい。これは、信号機の数が爆発的に増えるから(それを避けて、みんな高速乗る→高速が渋滞する→一般道降りる→一般道渋滞する→高速乗る→スパイラル・・・)。
また、新座の人は東京依存度が高いから、熊谷の土地勘は無いと思われる。ヘタしたら川越すら無い(練馬や池袋の方があるだろう)。なお、群馬から神奈川まで攻略済みの俺の見解だと、この区間のこの時間帯は、裏道を駆使すれば、高速乗らない方が速い可能性すらある・・・と、一応言っておきたい(クルマは無理だがバイクなので)。
おそらく旅程は・・・こうなるッ!
- 7時 新座発(所沢インターへ)
- 8時前 ユルい渋滞にハマる(50~70で流れるヤツ)
- 8時過ぎ 嵐山PAに待ち合わせのために入るも満車で出る(上里に変更)
- 9時前後 上里SAで休憩&ツレ待ち(満車で座れず縁石でウンコ座り)
- 10時前後 渋川インターに着くも出口で渋滞(A君GSXR我慢できず強引にすり抜けしてPにキャッチされ時間ロス)
- 11時 伊香保温泉から榛名山へ向かう(低速で流れておりB君のバリオスがカブる)
- 11時台 超ノロノロ運転の中、登坂のみ全開。カブりをリカバーするために無駄に回すB君だけが楽しい、AとCは苦行。
- 12時 榛名山高根展望台着(景色とバイクを撮ろうとするも人多杉て映り込むためリトライを繰り返す)
- 13時~15時 山を降りてネットで噂の某もつ煮食堂へ(クソ混んでて90分かかる、しかもたいして旨くない)
- 16時 渋川インターへ(国道17鬼渋滞で時間ロス、バリオス壊滅的にカブる)
- 17時 関越駒寄で渋滞にハマる(B君は渋川放置で別れた)
- 17時半 関越藤岡で渋滞にハマる(もう我慢できん、スラローム走行でヒャッハー)
- 18時 関越鶴ヶ島先頭の最もエグい渋滞にハマる(C君がヒャッハー路肩走行してPにキャッチ、A君は警戒しキャッチされず)
- 20時 A君三芳PAで休憩(もうアイツラ待ってるのメンドクセ)
- 21時過ぎ 結局単独で各々が帰宅
・・・うん、まぁ、なんか、大昔にこんなのあった気がするぞ・・・
免許取り立てのハタチなら楽しめる・・・かも。いや、ないか。
まとめ
まぁ・・・なんちゅうか・・・紅葉シーズン土日祝、土地勘も無いのに群馬にバイクで来ちゃダメだよ、ってことで。
てかまじ、渋滞エグいから・・・月末日曜の昼間にチラッと赤城通ったら、あり得ない車列できてたよ・・・
普段の100倍くらい並んでるし・・・誇張無く、マジで100倍ね・・・
アレで、一体何が楽しいのだろーか・・・俺にはわからん。